2018年03月01日

新幹線で台車に亀裂発生14(国際的信頼の破壊)

新幹線台車の亀裂事故は、JRの「経営優先・安全軽視」のみならず、日本の基幹産業の「信頼問題」へと発展してきました。
神戸新聞は『川重、看板事業に痛手 海外の車両受注に影響懸念』のヘッドラインで、川崎重工の国際信頼度の低下懸念を指摘しています。
また、産経新聞は『政府は成長戦略の一環として、鉄道や電力、情報通信など新興国を中心に拡大するインフラ需要の取り込みを狙っている。その際にセールスポイントとなるのが日本企業の信頼だ。だが、その信頼が揺らいでいる。鉄道以外でも、昨年後半から神戸製鋼所や三菱マテリアル、東レなどの素材メーカーで性能データ改竄(かいざん)、日産自動車やSUBARU(スバル)では無資格検査が相次ぎ発覚。品質の高さで名声を築いた“メード・イン・ジャパン”の信用が傷ついた』と、日本を代表する素材メーカーや製造業のスキャンダルを指摘しています。
新幹線は車両、施設そして運行機能において高度の「安全」を保証し、乗客・乗員に「安心」を提供してきました。車両の土台である台車の破損は工学的な分野ですから「安全」の毀損、異常を検知しながら通常走行し続けた事実はヒューマンエラーがからむ「安心」の破壊です。国際的信頼が根幹から揺らいでいると言えます。


川重、看板事業に痛手 海外の車両受注に影響懸念
神戸新聞NEXT 2018年3月1日
https://www.kobe-np.co.jp/news/keizai/201803/0011027736.shtml
 川崎重工業(神戸市中央区)の鉄道車両事業は、1世紀以上前から業界の先陣を走ってきた。近年は新興国を中心に高速鉄道車両を積極的に売り込んで業績拡大を図ってきた同社の看板事業だけに、今回の台車亀裂問題が海外展開に影を落とす恐れも否定できない。今後の経営への影響が懸念される。

 川重の鉄道車両は造船技術を核に、1907(明治40)年に南海鉄道(現南海電鉄)向けの木製電動車を製造したのが起源。他社に先駆けて電気機関車を製造し、第2次世界大戦後はディーゼル機関車を開発して旧国鉄などに納入したほか、寝台車や貨車も数多く生産してきた。

 国内同様に、海外展開も積極的に図ってきた。1980年代に進出した北米では、米ニューヨーク市交通局向けの地下鉄で累計2千両以上の納入実績を誇る。近年はワシントン首都圏交通局向けの地下鉄車両も受注している。

 今年1月にはニューヨークで新たに導入される地下鉄車両の受注を勝ち取った。最大1612両で、受注総額は約37億ドル(約4千億円)に上り、同社の鉄道車両受注案件としては過去最大規模だ。

 新興国での受注増が期待されるのが高速鉄道だ。2012年に台湾で車両を初めて納入した。16年には計画を進めるインドのモディ首相が川重兵庫工場(神戸市兵庫区)を訪れ、安倍晋三首相が技術力をアピール。日本の新幹線方式を採用することで日印政府は合意し、川重は17年に同国の重電最大手と技術協力を結び、車両受注を目指している。

 16年度の鉄道車両の国内生産実績では2位のシェアを誇る。売上高は同年度で約1372億円に上り、川重の連結売上高に占める割合は約9%に当たる。(横田良平)


インフラ輸出にも影、揺らぐ日本製への信頼 政府30兆円の受注目標に影響も
産経新聞 2018年2月28日
http://www.sankei.com/economy/news/180228/ecn1802280077-n1.html
 JR西日本の新幹線のぞみで川崎重工業が製造した台車に亀裂が見つかった問題は、日本が官民挙げて推進してきたインフラ輸出にも影を落としかねない。他国企業との激しい受注競争を勝ち抜くためには、高い安全性と品質が不可欠だからだ。政府は平成32年に27年比で1.5倍に当たる約30兆円のインフラ受注を目指しているが、日本企業の信頼が揺らげば、この目標が遠のくことになる。

 「すべてのインド人のために、日本の官民が汗をかく」。昨年9月、日本の新幹線方式を導入したインド高速鉄道の現地での起工式。参加した安倍晋三首相は力強く宣言した。

 政府は成長戦略の一環として、鉄道や電力、情報通信など新興国を中心に拡大するインフラ需要の取り込みを狙っている。その際にセールスポイントとなるのが日本企業の信頼だ。

 だが、その信頼が揺らいでいる。鉄道以外でも、昨年後半から神戸製鋼所や三菱マテリアル、東レなどの素材メーカーで性能データ改竄(かいざん)、日産自動車やSUBARU(スバル)では無資格検査が相次ぎ発覚。品質の高さで名声を築いた“メード・イン・ジャパン”の信用が傷ついた。

 また川崎重工が深く関わる鉄道分野では世界的に受注合戦が激化している。売上高が約4兆円に迫る世界首位の中国中車は、中国政府の後押しを受けて海外進出を加速。昨年9月には2位の独シーメンスと3位の仏アルストムが鉄道車両事業の統合で合意し、売上高約2兆円の巨大メーカーの誕生が決まるなど合従連衡による規模拡大も目立つ。

 一方、日本政府は安倍首相を筆頭に“トップセールス”に励むほか、国際協力銀行(JBIC)など政府系金融機関を活用した資金協力を通じ、日本企業の受注を支援。インドの高速鉄道では日本の新幹線方式採用で、日立製作所や川崎重工など日本企業の受注も有力視されている。

 ただし海外との規模の差が広がりつつある中、品質問題でブランド力が傷つけば、いくら政府の後押しがあっても厳しい受注競争で後手に回りかねない。

posted by ichi3 at 13:34| 東京 ☔| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年02月28日のつぶやき










posted by ichi3 at 09:01| 東京 ☔| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする