2019年04月30日

日本政府が基幹統計を操作 7(8年分の賃金統計が不明)

政府の統計不正のため、『「〇四〜一一年分は調査票などの資料を廃棄・紛失していて再集計ができない」(厚労省の賃金統計担当者)ため、公表資料を空欄とした。この空欄部分については政府統計を統括する統計委員会からも再集計を指示されたが、実現可能かはまだ明らかになっていない』と東京新聞が報じました。
また、『前年比1・4%増と大幅な伸びとなった一八年については、それまで行ってきた補正を止めるなど、算出方法を大幅に変えた影響でかさ上げされた。ところが、その説明を付けずに伸び率を載せているため、経済情勢が良くなって賃金が伸びたとの誤解を招きかねない状況もはらんでいる』としています。
「賃金」は国民の生活の基盤を構成しています。それが検証できない現状は、今や日本が民主国家とはいえません。

平成の賃金 検証不能 統計不正 政府廃棄で8年分不明

東京新聞 2019年4月29日 
https://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/201904/CK2019042902000122.html
 令和への改元を控え、「平成経済」を知るための重要な指標の一つである「賃金伸び率」の検証が、今年一月に発覚した政府の統計不正のためにできなくなっている。政府が毎月勤労統計の集計で不正を行っていた期間の資料を廃棄したことで、八年分の賃金が分からなくなったからだ。公表された資料には空欄が並ぶという、異様な状況となっている。 (渥美龍太)

 ルールでは全数調査をしないといけない東京都分の大規模事業所を、厚生労働省が二〇〇四年に勝手に抽出調査に切り替える不正を始めたため、以降の調査結果が実態より低く出るずれが生じていた。これにより、延べ二千万人超が雇用保険などを過少に給付されていたことが分かった。

 問題発覚後、厚労省は一二年以降の結果を再集計して本来の数値を再現したが「〇四〜一一年分は調査票などの資料を廃棄・紛失していて再集計ができない」(厚労省の賃金統計担当者)ため、公表資料を空欄とした。この空欄部分については政府統計を統括する統計委員会からも再集計を指示されたが、実現可能かはまだ明らかになっていない。

 さらに、前年比1・4%増と大幅な伸びとなった一八年については、それまで行ってきた補正を止めるなど、算出方法を大幅に変えた影響でかさ上げされた。ところが、その説明を付けずに伸び率を載せているため、経済情勢が良くなって賃金が伸びたとの誤解を招きかねない状況もはらんでいる。

 大和総研の小林俊介氏は「平成の経済はデフレからの脱却が最大の課題であり、物価に大きな影響を与える賃金の動向は極めて重要だ。それなのに、統計不正によって検証ができなくなった。過去の政策判断を誤らせた可能性さえある。国民全体が被害者だ」と批判している。

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2019年04月29日のつぶやき






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2019年04月29日

2019年04月28日のつぶやき


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2019年04月28日

2019年04月27日のつぶやき






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2019年04月27日

2019年04月26日のつぶやき










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2019年04月26日

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2019年04月21日のつぶやき


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2019年04月21日

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2019年04月20日

2019年04月19日のつぶやき






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2019年04月19日

2019年04月18日のつぶやき






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2019年04月18日

JRオーバーラン頻発の背景

JR東、西で列車のオーバーランが続発しています。「勘違い」や「睡魔」との関連が報じられていますが、これらのインシデントは田中龍作ジャーナルが報じるように、重大事故の前兆である可能性があります。その背景にJRの労務管理体制があると推測できます。
JR東は『2020年4月に実施する考え。これまで車掌や運転士への登用に必要だった社内の試験もやめて、通常の人事異動で配置する。人手不足への対応のため、JR発足以来初めての抜本改革で、柔軟な人員配置を実現する狙い。3月末、社員に提示したが反発も出ている』、と毎日新聞が報じていますが、プロフェッショナル・スキルが育成されず、現場の状況がいっそう不安定になる不安があります。


新快速、彦根駅を800メートル通り過ぎる 運転士「勘違い」
毎日新聞 2019年4月17日
https://mainichi.jp/articles/20190417/k00/00m/040/268000c
 17日午後1時50分ごろ、JR東海道線の彦根駅(滋賀県彦根市)で、姫路発近江塩津行きの上り新快速電車(12両編成)が停止位置を約800メートル過ぎて急停止するトラブルがあった。乗客約300人にけがはなかった。
 JR西日本によると、車掌が非常ブレーキをかけ、駅近くの踏切内で止まった。停止位置に戻ると踏切の故障につながる恐れがあるとして、電車は次の米原駅まで進んだ。運転士は「通過駅だと勘違いした。若干の眠気があったが、居眠りはしていない」と話しているという。
 彦根駅ではオーバーランのため約20人が乗車できず、降車予定だった約90人は米原駅から折り返した。【山田毅】

JR柏駅で240mオーバーラン 「睡魔に襲われた」
朝日新聞 2019年4月13日
https://digital.asahi.com/articles/ASM4F4D56M4FUTIL007.html
13日午前8時前、JR常磐線の上野発取手行き快速列車が、千葉県柏市のJR柏駅で停車位置を約240メートルオーバーランして停車した。JR東日本東京支社によると、運転士は「一時的に睡魔に襲われた」と話しており、同社は居眠り運転の可能性があるとみて原因を調べている。
 列車が止まらなかったため、車掌が非常ブレーキをかけるなどして停車した。列車はバックして本来の停車位置に戻り、5分遅れで運転を再開したという。
 同社では、運転士の体調を乗務前に上司と対面して確認しているという。同社は「お客様にご迷惑をおかけし、大変申し訳ない」としている。

【大事故の前兆】JR東日本の合理化と労働強化、睡魔でオーバーラン多発
田中龍作ジャーナル
2019年4月11日
http://tanakaryusaku.jp/2019/04/00019948
 乗客乗員107名の命を奪ったJR福知山線の大事故(2005年)が再び起きるのではないか・・・悪夢がJR東日本の乗務員を苛んでいる。合理化による労働強化のため、疲労した運転士が睡魔に襲われながらハンドルを握っているというのだ。

 大事故には前兆がつきものなのだが、それがJR東日本管内で多発している。典型はオーバーランだ。

 ここ一か月で起きたオーバーランは、表に出ただけでも以下の通り。あくまでも氷山の一角だ。

・3月14日 外房線 八積駅 ホームから20m外れた。
・3月19日 成田線 酒々井駅 所定停止位置から220m行き過ぎ。
・3月20日 常磐線「特急ときわ」 日暮里駅 所定停止位置から260m行き過ぎ。
・3月22日 武蔵野線 東松戸駅 所定停止位置から40m行き過ぎ。

 JR東日本の管内では、表に出ただけで一週間に一回以上、オーバーランが起きていることになる。オーバーランは大事故の予兆と言ってもよい。オーバーランを起こした運転士はたいがい「睡魔に襲われた」と打ち明ける。

 福知山線の事故では、列車が直前にオーバーランを起こしていた。

 大事故につながるトラブルが多発する原因は合理化がもたらす乗務員の労働強化だ。3月のダイヤ改正に伴う合理化により東京支社だけで、ちょうど100名の乗務員が削減されたという。

従業員が削減されれば、一人当たりの作業量は当然増える。わかり易いように山手線の例をとってみよう。

 かつては1人=1日5周だったのが、3月16日のダイヤ改正後は6周となった。乗務員たちは「キツイ」ともらす。

 昨年2月頃からは、詰め所と呼ばれる乗務員たちの休憩室に会社側の監視カメラが置かれるようになった。心身を休める場所なのに、当局から見張られるのである。

 「緊張状態が続くと肝心な時に集中できなくなる」。ベテラン運転士は指摘する。睡魔に加えてストレスにも見舞われるのだ。
 
 合理化、労働強化に「組合潰し」は避けて通れない。組合潰しが始まる昨年2月以前には4万6千人いた組合員が、現在1万2千人。1年間で4分の1にまで減ったのである。会社側は脱退と主張する。

 会社側はアメと鞭で組合員に脱退を迫った。アメは「脱退すれば転勤の願いをかなえてやる」。鞭は「脱退しないと仕事をつけないぞ」などだ。

アメも甘くはない。昨年11月12日から12月14日までの約1ヵ月間、希望の部署でのインターンシップ研修があった。都内の運輸区に所属していた28歳の車掌(女性)は総務部人事課で研修を受けた。職種がなじまなかったのか。うつ状態となり12月下旬から休職状態となった。

 彼女は今年3月11日、復職を目指して管理職と面談するため運輸区に出社した。管理職2人との面談を終え、車掌の仲間には「復職します」と宣言していた。

 明るく職場の人気者だった彼女は「カナちゃん(仮名)」と呼ばれ職場の人気者だった。元気な様子だったので同僚たちも安心していた。それからわずか2日後、彼女は自宅で死亡した。会社の発表は病死だった。

 「つい2日前まで元気だったのに・・・」誰もが病死の発表に首を傾げた。

 JR東日本では「新たなジョブローテーション」と称して運転士と車掌と駅員の区別をなくす。それぞれまったく別物のスキルだ。乗客数千人の命を預かって黙々と列車を動かす運転士に車内アナウンスの能力など必要ない。

 多種の仕事をこなさなければならなくなると、一つの仕事がおろそかになる。運転士がそうなると、乗客の安全がおろそかになる。危険である。安全性を二の次にした「新たなジョブローテーション」は、来年4月実施予定という。あまりに性急ではないだろうか。

 経営側が英語をまじえたネーミングで職場改革を持ち出してくる時は、必ずといってよいほど、合理化と労働強化が潜む。

 雇用を守らなければ、我々国民の足であるJRの安全性が危うくなる。


JR東日本、運転士と車掌の名称廃止へ 社員に反発も
毎日新聞2019年4月5日
https://mainichi.jp/articles/20190405/k00/00m/040/026000c
 JR東日本が「運転士」と「車掌」の名称を廃止し、「乗務係」や「乗務指導係」などに変更する方針を固めたことが4日、同社関係者への取材で分かった。2020年4月に実施する考え。これまで車掌や運転士への登用に必要だった社内の試験もやめて、通常の人事異動で配置する。人手不足への対応のため、JR発足以来初めての抜本改革で、柔軟な人員配置を実現する狙い。3月末、社員に提示したが反発も出ている。
 新制度で社内試験がなくなると、駅員を経て、「乗務係」や「乗務指導係」「乗務主任」などに配置され、従来の車掌や運転士業務を担う。(共同)
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2019年04月17日のつぶやき




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2019年04月17日

2019年04月16日のつぶやき






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2019年04月16日

2019年04月15日のつぶやき


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2019年04月15日

2019年04月14日のつぶやき








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2019年04月14日

首相と省庁幹部の面談記録は不存在化へ

毎日新聞は、『安倍晋三首相と省庁幹部らとの面談で使われた説明資料や議事録などの記録約1年分を毎日新聞が首相官邸に情報公開請求したところ、全て「不存在」と回答された。官邸が記録の保存期間を裁量で廃棄できる1年未満に設定していることも判明した』と報じました。そして、『識者は首相の政策判断の検証に必要だとして、記録を残すルール作りを求めている』としています。
残念ながら現政権下では、官庁での公文書スキャンダルが続発し、議事録改ざん、隠ぺい、行方不明等が明らかとなっています。権力の中心である部署で、首相が関わる官庁との記録が「不存在」とされ、現在の日本は独裁国家を目指して体制固めを進めているように感じます。このままでは過去の過ちを繰り返すこととなります。

首相と省庁幹部の面談記録「不存在」 官邸1年未満で廃棄
毎日新聞2019年4月13日
https://mainichi.jp/articles/20190413/k00/00m/010/162000c
 安倍晋三首相と省庁幹部らとの面談で使われた説明資料や議事録などの記録約1年分を毎日新聞が首相官邸に情報公開請求したところ、全て「不存在」と回答された。官邸が記録の保存期間を裁量で廃棄できる1年未満に設定していることも判明した。官邸の担当者は「記録は政策を担当する省庁の責任で管理すべきだ」と説明したが、重要とみられる16件を抽出して府省側に同様の請求をしたところ、10件については説明資料の保有を認めたものの、どの府省も議事録の保有を認めなかった。識者は首相の政策判断の検証に必要だとして、記録を残すルール作りを求めている。
 政府は2017年12月、森友・加計学園問題などを受けて公文書ガイドラインを改定。官邸を含む府省庁に、政策や事業方針に影響を及ぼす打ち合わせ記録の作成を義務づけた。面談内容は未公表のため、ガイドライン改定後から今年1月末までの面談について、首相や秘書官らが受け取った説明資料と、議事録などやりとりが分かる記録を情報公開法に基づき請求した。
 首相の動静を伝える毎日新聞の「首相日々」に掲載された面談は請求期間で約1000件に上るが、官邸の文書管理を担当する内閣総務官はいずれの記録も「存在しない」と回答。議事録を作成したかどうかは不明だが、説明資料については、保存期間を国立公文書館の審査を経ずいつでも廃棄できる1年未満に設定し、面談後に廃棄していると明かした。内閣総務官室は取材に「官邸側が受け取った資料はコピーに過ぎず、原本は省庁にある」と説明した。
 一方、毎日新聞が「首相日々」から、全12府省の幹部に関わる16件の面談を抽出して府省側に開示請求したところ、全府省が議事録を残していないとしたり、存否すら明かせないと回答したりした。
 説明資料は、16件のうち6件が「存在しない」とされた。このうち、総務省は18年12月に総務相らと首相の面談で取り上げたテーマについて、面談記録がないことを理由に「答えられない」と回答。法務省も同月の事務次官と首相の面談のテーマは「記録がないため確認できない」と答えた。
 残り10件の説明資料は保管されていた。開示された資料などから、中央省庁の障害者雇用水増し問題や外遊準備などの案件だったことが判明したが、議事録未作成の理由について厚生労働省や外務省は「政策や事業方針に影響を及ぼす打ち合わせではなかったため」などと説明した。
 匿名で取材に応じた複数の省の幹部職員は「官邸は情報漏えいを警戒して面談に記録要員を入れさせない」「面談後に記録を作っても、あえて公文書扱いにはしていない」と証言した。【大場弘行、松本惇、片平知宏】
政権に都合のよい歴史が創作されかねない
 NPO法人「情報公開クリアリングハウス」の三木由希子理事長の話 首相面談の記録が省庁側にしか残されていないと、首相は自身に責任が生じる場面でも「聞いていない」などと言い逃れできる。省庁が面談の議事録を残していないのも問題で、政権に都合のよい歴史が創作されかねない。首相面談は官僚同士の打ち合わせとは別次元のもので、首相が見た資料や発言したことを可能な限り記録するルールが必要だ。それは、首相の政治責任を全うさせることにもつながる。
記録残すためのルールや仕組み必要
 政府の公文書管理委員会の初代委員長を務めた御厨貴・東京大客員教授(日本政治史)の話 首相の意思決定に関わる記録は、それがメモであっても最重要文書として後世に残さなければならない。ところが、官邸は記録を残さなくてもいい「聖域」となっている。近年は首脳外交が増えるなど首相自らが判断する案件も多く、将来の検証に堪える記録を残す必要性は高まっている。首相の記録を残すためのルールや仕組みを作ることは時代の要請だ。
ラベル:信頼とは 独裁
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2019年04月13日のつぶやき








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2019年04月13日

スズキが新車検査の不正を続けていた

軽自動車のトップメーカとして知られるスズキが、新車検査に関する不正に関連し『ブレーキや速度計、ヘッドライトなどの全車検査で、結果が「不合格」だったのに「合格」にするなどの不正が行われていたと発表した。これと別に排ガス・燃費の検査不正が昨年秋までの判明分も含めて計1万1070台に達したと説明。全車検査の不正で法定の保安基準を満たしていない恐れがあり、同社は200万台のリコール(回収・無償修理)を実施する』と毎日新聞が報じました。
さらに同紙は、『ブレーキ検査の不正や無資格者による検査の隠蔽(いんぺい)工作が外部の指摘で新たに発覚。人員削減や生産効率を優先し、品質管理を軽視する企業風土の改革が求められている』とし、ヘッドラインは『スズキ不正行為、背景に独自の「少人」 外部調査開始後も不正行為続く』とし、スズキの社内に「不正」を容認する構造的な欠陥があると言えそうです。軽自動車は日常生活に密着した存在ですから、その信頼が揺らぐとなると影響は深刻です。

スズキ不正行為、背景に独自の「少人」 外部調査開始後も不正行為続く
毎日新聞2019年4月12日
https://mainichi.jp/articles/20190412/k00/00m/020/285000c
 スズキが12日に公表した新車の完成検査不正に関する調査報告書は、同社の自浄能力の欠如をあらためて浮き彫りにした。ブレーキ検査の不正や無資格者による検査の隠蔽(いんぺい)工作が外部の指摘で新たに発覚。人員削減や生産効率を優先し、品質管理を軽視する企業風土の改革が求められている。
「顧客の信頼を裏切る結果となり、おわび申し上げます」。東京都内で12日開かれた記者会見の冒頭、スズキの鈴木俊宏社長は8秒間にわたり深く頭を下げた。
 外部の弁護士事務所による調査は、自動車の安全性に直結するブレーキなどの全車検査で、不合格とすべき車を合格として処理するなど同社のずさんな品質管理体制を指摘。報告書は「端的にはスズキの完成検査業務の重要性に対する自覚の乏しさが主要な要因」と厳しく断じた。
 検査不正を巡る同社の対応は後手に回ってきた。同社は2018年8月、検査条件を逸脱して測定したデータを有効なものとして処理していた不正があったと発表。だが、その後の国土交通省の立ち入り検査で、燃費や排ガスデータを改ざんしていたことが発覚した。
 これを受けて同年9月に外部弁護士らによる調査が始まったが、検査員への聞き取りで不正行為は今年1月ごろまで行われたことも判明。SUBARU(スバル)や日産自動車といった同業他社がブレーキ検査での不正を公表する中、スズキの現場では不正行為が続いていた。
 さらに現場での不正行為の隠蔽工作も判明した。国交省は17年9月、日産の無資格検査発覚を受け、自動車メーカーに同様の不正がないか調査するよう要請。この際、スズキの3工場では課長らが約800枚の書類や画像データを書き換え、無資格検査を隠蔽。スズキは国交省に「不適切事案がない」と報告していた。
 報告書はこうした一連の不正行為の背景に「少人(しょうじん)」と呼ばれるスズキ独自の人員削減策があったと指摘。鈴木社長は「スズキイズムの誤った理解のもとに行われた」と釈明した。
 スズキは再発防止策として、今後5年で1700億円を投資し、設備の自動化などを進める方針を明らかにした。鈴木社長は「社内の風通しを良くし、しっかり議論できる体質に変えるのが私の役割だ」と強調した。ただ、相次ぐ不正でブランドの低下や販売への影響は避けられず、信頼回復への道は険しそうだ。【松本尚也、藤渕志保】


スズキ、ブレーキ検査でも不正 40車種200万台リコールへ
毎日新聞2019年4月12日
https://mainichi.jp/articles/20190412/k00/00m/020/266000c?inb=ys
 スズキは12日、ブレーキや速度計、ヘッドライトなどの全車検査で、結果が「不合格」だったのに「合格」にするなどの不正が行われていたと発表した。これと別に排ガス・燃費の検査不正が昨年秋までの判明分も含めて計1万1070台に達したと説明。全車検査の不正で法定の保安基準を満たしていない恐れがあり、同社は200万台のリコール(回収・無償修理)を実施する。
 リコール対象は2016年4月以降に製造された車で、OEM(相手先ブランドによる受託生産)の15車種を含む計40車種。関連費用800億円は特別損失として19年3月期決算に計上する。スズキは排ガスの検査などで不正が発覚したことを受け、昨年秋に外部の弁護士事務所による調査を開始。12日に調査報告書を国土交通省に提出した。
 報告書によると、新たに不正が判明したブレーキなどの全車検査では従業員が「不合格とすべき車を合格とした」と説明。相談を受けた上司が合格として処理するよう指示したことも判明した。不正があった具体的な台数は不明という。訓練中で資格がない検査補助員が1人で検査をし、資格がある検査員の名前の入った判子を押すなど、「無資格検査」が行われていたことも明らかになった。
 既に一部で発覚していた排ガス・燃費の測定検査を巡る不正は、データの改ざんが3710台、温度・湿度などについて不正な条件下で検査していた車が8722台。重複を除いても調査対象の半数近い1万1070台に上った。
 こうした不正は静岡県内の3工場で1981年から19年1月まで続いていた可能性がある。報告書は、不正の背景として検査担当者の人員不足などを指摘。経営陣についても「完成検査業務に関する理解や関与が不十分」と批判したが、直接的な不正への関与は認定しなかった。
 同日に記者会見した鈴木俊宏社長は「顧客の信頼を失う結果になった。心よりおわびする」と謝罪した。一方、「状況を立て直すのが私の役割だ」と辞任は否定した。今後、役員報酬の減額などを検討するという。【岡大介、松本尚也】
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