2020年06月12日

新型コロナ感染症の実像は 2(マスクと手洗いで自衛)

ウイルスの感染実験を行っている宮沢孝幸・京大准教授が興味ある提言をインタビューで行っています。
空気中の感染について『宮沢 はい。エアロゾル、まあ、ふわふわーっと浮いて漂ってるやつですね。ですので、直接、一定量の飛沫が来ないと感染しないということは明白だと思うんです。
想田 つまり、空気中にふわふわ浮かんでいるウイルスを吸い込んだとしても、量が少ないから感染しないということですね。
宮沢 そうです。昨日もタクシーの運転手さんが言っていましたけれども、「やっぱり唾液ですよね」という話です。空気感染は考えなくていいですよね、窓を開けていれば大丈夫ですよね、ということを言っていて、私はその通りです、と答えました。
 もし本当に空気感染するのであれば、電車の中でも感染は爆発的に流行しています。満員電車の中でも皆さん黙ってマスクをしていますし、それで密着していても感染は拡がらなかった。いや、それはただ隠しているだけだ、と言う人もいますが、もし隠しているとしても、それが本当であれば、感染者はもっと爆発的に増えていたはずです
』としています。

1人から何人に感染が拡がるかの基準について『宮沢 ある集団で免疫がまったくない場合に、1人から何人に感染が拡がるのかという「R0(ゼロ)(基本再生産数)」の値が国内においては1.7だったわけですね。さらに、いまは、実効再生産数(Rt=実際に1人から何人の人に感染するのかという指標)はもっと低くなってます。
想田 1人の感染者から1.7人に感染するということですね。
宮沢 このデータは、????教科書に載っているかどうか分かりませんが、普通に考えたら空気感染しないレベルです。空気感染するものでは麻疹などが有名なんですけども、この値が12から16なんですよね。ですからR0が1.7ということは、空気感染はほぼ無視していいということなんです。で、お互いマスクをしていたらソーシャルディスタンスを2メートルなんて絶対必要ないし、片方だけがマスク着用という場合でもかなり防げると私は考えています』と述べています。
ゼロリスクとローリスクについて『想田 考え方としては、ゼロリスクはあり得ないということですよね。例えば車を運転すれば事故を起こす可能性はある。だけど皆さんは運転をする。なぜなら便利だから、そしてそれが必要だからということですよね。ゼロリスクではないけれども、運転免許を取って車検をしていれば運転してもいいんではないかというふうに、ある程度リスクが下げられればそれをやってもいいんではないかと考える。そういう考え方で言えば、映画館も大丈夫だということですね。
宮沢 そうですね。たしかにパッと見では「密」のように見えるんですけれども、黙って座っている「密」と、わいわい騒いでいる「密」では全然話が違うので、それは考慮していただかないと困る』といいます。
さらに、「敵はウイルスではない」として『宮沢 いや、その……。敵はウイルスではなく、国民感情と国民を信頼してくれない厚労省ということをずっと考えているんです。油断をされては困るわけです。「もう大丈夫なんだ」「ソーシャルディスタンスは関係ないんだ」と誤解して、マスクを着けずに、わーっと喋ったり、飲み屋でどんちゃん騒ぎをしてもらっては困るわけです。かと言って、ソーシャルディスタンス2メートルを守って、マスクを着けてじーっとしていてください、というのもおかしいんですね。そのへんが難しいんです。それを国民全体が分かってくれないとなかなか上手くいかないんです。おそらく、厚労省の人たちも、国民の様子を見ながら判断していくと思います。国民を説得しないとダメなのかなと思っています
』としています。

「安全」と「安心」については『宮沢 そうです。「安全から安心」という話ですけど、日本の場合はこのハードルがすごく高いんですよ。狂牛病の時のことを考えて欲しいんですが、この時、専門家委員が「安全だ、安全だ」と言い続けたんです。ですが、野党が「怖い、怖い」と言い出したんです。専門家グループが計算すると、アメリカ産の牛肉を食べたところで、狂牛病の患者は全国に最大1名出るか出ないかというところだろう、ということだったんです。ところが皆さん怖がってしまって、アメリカ産の牛肉はダメだということになったわけです』と述べています。

そして『そのトバッチリで、僕の大好きな焼肉屋さんが潰れちゃったんです。本当に怒り心頭だったんです。そういうことをやっているし、2009年の新型インフルエンザの時も「怖い、怖い」ということになってすごく混乱しました。
 だけど喉元過ぎれば熱さ忘れるで、それを検証しないんですよ。政治家たちも「うまく行っただろ?」と言うけど、混乱したことを反省していないんですね。今回も「安心」の方をどうするのかという反省の機会が何回もあったんだけどできていない。だから大変だなと思っています。
想田 ウイルスで命をなくすというのも、もちろん怖いわけですが、それ以上に犠牲が出そうなのが生業をなくすということで。これ、食べるために必要ですからね。お金なしで生きろって言われても無理なわけですから。だからそっちの被害をどう最小限にしていくかが大事ですね。
宮沢 ウイルスと闘っているのではなくて、感情と闘っているんですよね。敵はそっちなんですよ。
想田 やっぱり自分や大切な人が死ぬかもしれない、その死の恐怖ってのは凄いんですよね、人間にとって。
宮沢 ねえ。面白いですよね。僕たちはいったい何千年それと闘ってきたんですかね。ブッダも克服しようって言ってたのに。いまだに克服できないんですね。
想田 死が怖いからといって、「怖い、怖い」といってみんなで死んでしまっては馬鹿馬鹿しいので、怖いけれども「こうすれば大丈夫じゃないか」と工夫をして「できること」をどんどん増やしていければ。いままで「これもダメ、あれもダメ」と「できないこと」ばかりでしたけれども、これからひとつひとつ「できること」を見つけて「できないこと」を減らしていく方向に社会全体が進んで行ければいいな、と。
宮沢 そうですね。ちょっとだけ勇気を持っていただければいい話だと思います
』と結んでいます。
為政者やメディアの過剰なあおりに自衛する必要があります。

動画
https://www.youtube.com/watch?time_continue=5&v=M69AaTyIKIQ&feature=emb_logo

みんながマスクをつければ満席でも大丈夫?  宮沢孝幸・京大准教授に聞く、コロナ時代の映画館の安全と安心
聞き手:想田和弘(映画作家)
答え手:宮沢孝幸准教授(京都大学 ウイルス・再生医科学研究所 附属感染症モデル研究センター ウイルス共進化研究分野主宰)

収録日:2020年5月28日
https://note.com/sodakazuhiro/n/n864528f68c94

新型コロナウイルスによる緊急事態宣言が解除され、各地で映画館が再開しています。

ウイルス学の専門家・宮沢孝幸京大准教授は、ウイルスの量を「マスク」と「こまめな手洗い」によって削減することで感染を防ぐ「1/100作戦」を提唱されています。

また、「そもそも映画館はローリスクなので営業自粛は不要だった」「みんながマスクをつけるなどの対策を取れば、映画館は満席でも大丈夫」とも主張されています。

その根拠は?つけるのはどんなマスクでもいい?上映中の飲食は?会話は?咳やクシャミは?緊急事態宣言に意味はあった?第二派が来たら?

新作映画「精神0」を劇場公開中の僕にとっては、特に気になる問題です。映画ファンの皆さんにとっても、知りたいことではないでしょうか。そこで宮沢先生にオンラインで様々な疑問を直接ぶつけてみました。インタビューには各地の映画館の方々もオンラインで同席されました。インタビューのYouTube動画は、文末にあります。

聞き手:想田和弘(映画作家)
答え手:宮沢孝幸准教授(京都大学 ウイルス・再生医科学研究所 附属感染症モデル研究センター ウイルス共進化研究分野主宰)
協力:東風/ノーム/一般社団法人コミュニティシネマセンター/シアター・イメージフォーラム
収録日:2020年5月28日(書き起こし原稿に加筆・修正を加えています)

以下一部抜粋

ウイルスの量と感染力
宮沢 私は長い間ウイルス研究をしていて、ミクロな研究、つまり試験管内での実験から、マクロな研究とされる動物への感染実験をやってきました。それで僕たちは動物感染実験をするときに、実験する動物にウイルスをどれだけ大量に打ち込むかっていうことに苦労するわけですね。試験管内であまり増えないウイルスもあり、その場合は本当に大変で、ウイルスを大量に濃縮したりして感染させます。
 そのウイルス量は、本当にウイルスの種類によって様々なので、どれだけの量で感染するのかということは、明確には示せません。ウイルスそれぞれが全然違う性質を持っていて、標的も様々なので、どれだけの量で感染するか感染しないかということは、明確に線を引くことができません。しかしながら、概ねのところは大体わかるのですね。それは似たような性格のウイルスだったら似たような感じということがあって、それで僕たちは推定しているわけです。

宮沢 そうなんですよ。では、今度のコロナウイルスがどれくらいなのかということなんですが、中国のレストランで発生した感染に関して、テーブルごとのデータを示した図があるんですが、これは結局、空調の空気の流れの上流で、感染している人がマスクをせず大声で喋っていて、下流にいた人に感染してしまったということなんですね。恐ろしいことだと思うかもしれませんが、ここで注目していただきたいのは、このレストランにおいて空調の下流ではないテーブルでは一切感染が起こっていないわけです。それから、そのテーブル間を通り過ぎるウエイトレス、ウエイターも感染していません。これが何を意味しているかというと、やっぱり大きな粒子が飛んでいったところにしか感染は起こらないということです。皆さん、もっと細かい小さい粒子がふわーっと飛んでいって部屋の中に充満して移るんではないかと考えるかもしれませんが、それはなかったんです。
想田 それはいわゆる「エアロゾル」ということですか。
宮沢 はい。エアロゾル、まあ、ふわふわーっと浮いて漂ってるやつですね。ですので、直接、一定量の飛沫が来ないと感染しないということは明白だと思うんです。
想田 つまり、空気中にふわふわ浮かんでいるウイルスを吸い込んだとしても、量が少ないから感染しないということですね。
宮沢 そうです。昨日もタクシーの運転手さんが言っていましたけれども、「やっぱり唾液ですよね」という話です。空気感染は考えなくていいですよね、窓を開けていれば大丈夫ですよね、ということを言っていて、私はその通りです、と答えました。
 もし本当に空気感染するのであれば、電車の中でも感染は爆発的に流行しています。満員電車の中でも皆さん黙ってマスクをしていますし、それで密着していても感染は拡がらなかった。いや、それはただ隠しているだけだ、と言う人もいますが、もし隠しているとしても、それが本当であれば、感染者はもっと爆発的に増えていたはずです。

国内のR0=基本再生算数「1.7」が示すこと
宮沢 ある集団で免疫がまったくない場合に、1人から何人に感染が拡がるのかという「R0(ゼロ)(基本再生産数)」の値が国内においては1.7だったわけですね。さらに、いまは、実効再生産数(Rt=実際に1人から何人の人に感染するのかという指標)はもっと低くなってます。
想田 1人の感染者から1.7人に感染するということですね。
宮沢 このデータは、????教科書に載っているかどうか分かりませんが、普通に考えたら空気感染しないレベルです。空気感染するものでは麻疹などが有名なんですけども、この値が12から16なんですよね。ですからR0が1.7ということは、空気感染はほぼ無視していいということなんです。で、お互いマスクをしていたらソーシャルディスタンスを2メートルなんて絶対必要ないし、片方だけがマスク着用という場合でもかなり防げると私は考えています。

上映中の咳やくしゃみや笑いや飲食
想田 で、その場合に、マスクをした上でくしゃみをしたり、咳をしたり、ということを心配される方がいるかもしれません。例えば、後ろでくしゃみをされたら嫌だという声を聞いたりするんですけど、それについてはどうなんでしょうか。
宮沢 心情的には分かりますよね。でもまあ、無視できる範囲だと思うんです。座席では口と口との距離は1メートル以上空いていますよね。後ろから飛んできて口に入るって、ちょっと考えにくいと思うんです。
想田 対面だったらもっと入りやすいかもしれないけれども、映画館の座席は対面ではないわけですから、後ろの人がくしゃみをしたり、咳をしたとしても、自分の口には入ってきにくいということですね。
宮沢 そうです。髪の毛に付くのが心配だったら髪の毛を触らないとか、触ったら手を洗うとか……。髪の毛にウイルスが付いているときにシャンプーをしたら移りませんかとか、最初に水で流すときに感染しませんか、ということを以前聞かれたんですが、それはないです。お水で希釈されてしまうので、たとえ一部が目や口に入ったとしても、そんな微量では感染しません。
想田 上映中に笑ったりとか、ちょっと隣の人とこそこそ話したりとか、そういうことはどうでしょう。
宮沢 笑いとくしゃみだったら、圧倒的にくしゃみの方が強いですよね。とてつもなく大笑いしたら分かりませんけど、映画館でとてつもない大笑いってするかな。みんな笑いをぎりぎり堪えているんじゃないかなあ。
想田 いずれにせよ、くしゃみで大丈夫なぐらいだったら笑いも大丈夫ということですよね。飲食はどうですか。上映中は控えていただいた方がいいでしょうか。
宮沢 マスクを外してしまうので……。お水やジュースをマスクをずらして飲むのは全然オーケーだと思います。ですが、ずっと何かをポリポリ食べながら見ているのは、ずっとマスクを外していることになるし、その時にくしゃみが出たらどうするの!?っていう話になるので、よくないでしょうね。ポップコーンをずっと食べながら見る人もいるかもしれないけど、ちょっとそれはご遠慮願うしかないのかな。

ゼロリスクとローリスク
「わいわい騒いでる密」と「黙ってる密」は違う
想田 考え方としては、ゼロリスクはあり得ないということですよね。例えば車を運転すれば事故を起こす可能性はある。だけど皆さんは運転をする。なぜなら便利だから、そしてそれが必要だからということですよね。ゼロリスクではないけれども、運転免許を取って車検をしていれば運転してもいいんではないかというふうに、ある程度リスクが下げられればそれをやってもいいんではないかと考える。そういう考え方で言えば、映画館も大丈夫だということですね。
宮沢 そうですね。たしかにパッと見では「密」のように見えるんですけれども、黙って座っている「密」と、わいわい騒いでいる「密」では全然話が違うので、それは考慮していただかないと困る。

黙っているならマスクも不要
想田 そうですよね。だから例えばマスクをしていなくても、全く黙っていれば30センチくらいの距離にいたとしても感染リスクはほとんどないというわけですね。
宮沢 ないと思います。夏は外に出たらどうしてもマスクはできないじゃないですか、暑くて。それはマスク取っちゃって黙ってればいいわけです。話すときだけマスクつければいいし、部屋に入って涼しければマスクしてもいいんだけど。絶対マスクが必要かというと、マスクがないんだったら完全に黙ってればいい。でもくしゃみするなっていう前提ですけどね。
想田 要するに飛沫が他人にかかるような状況にいるときにはマスクをした方がいいけれども、そうでなければ別にマスクすらいらないということですね。
宮沢 そうですね。鼻や口から呼吸だけして、その呼気で移るっていうことは万に一つもないと思うんですけどね。
想田 マスクも「いい加減に付けている人がいるじゃないか」って反論する人がいるんですけど、例えば鼻だけ出している人とかいますよね。でもこれも僕の考えだと、要するに口から唾が飛ばなければいいわけだから、これでも十分……。
宮沢 もし今回のウイルスに感染して鼻水が出ていたとしたら、くしゃみでそれがぷしゅって飛散するということがあり得ますけど、鼻水が出ているくらいなら「鼻隠して下さいね」っていうことなんですよね。

「手袋着用」に意味はない
食べるときは黙って
宮沢 券売所は気をつけなくていいと思うんです。もぎりっていうんですか。チケットを渡す人は手袋して下さいって言う人がいるだけど、僕、意味が分からなくて……。なぜ手袋をしなくてはいけないのか、分からないんですよね。その人が手を消毒してればいい話です。手袋は必要ないですよね。
 で、申し訳ないですけど、食事をサーブする人や作る人はマスクをしていただきたい。消毒している限り、手はそれでいいと思う。手袋していたって、どこか触っちゃったら汚染されてしまうわけなので、変わらないんですよ。そのへんの理屈が僕はよく分からない。
想田 そうですよね。手袋をして何かを触った後に、その手袋を捨てるんだったらいいけれども、捨てないんだったらむしろ危ないわけですよね。
宮沢 そうです。手袋してそのまま目鼻口なんかを触ってはダメだということです。手から感染するなら手袋は必要ですけど、でも手からは直接感染しません。手からビューっとウイルスが入っていくというようなYouTubeを見てびっくりしたことがありますが、それは絶対ないです。
 それから、食事をみんなでする場所は注意が必要です。フードコーナーがある映画館もあるので、その場合は大きな声を出さないという普通の注意が必要です。
想田 黙って食べればいいわけですね。
宮沢 そうです。もし黙って食べられない場合は、ちょっと距離を取って小さな声で、といった対策ですね。あとはトイレで並んでいるときに「マスクを外してぺちゃくちゃ喋るのはやめましょう」「喋るならマスクをしましょう」ということですね。

敵はウイルスではなく「国民感情」と「厚労省」
宮沢 いや、その……。敵はウイルスではなく、国民感情と国民を信頼してくれない厚労省ということをずっと考えているんです。油断をされては困るわけです。「もう大丈夫なんだ」「ソーシャルディスタンスは関係ないんだ」と誤解して、マスクを着けずに、わーっと喋ったり、飲み屋でどんちゃん騒ぎをしてもらっては困るわけです。かと言って、ソーシャルディスタンス2メートルを守って、マスクを着けてじーっとしていてください、というのもおかしいんですね。そのへんが難しいんです。それを国民全体が分かってくれないとなかなか上手くいかないんです。おそらく、厚労省の人たちも、国民の様子を見ながら判断していくと思います。国民を説得しないとダメなのかなと思っています。

夏のマスクと熱中症
映画館支配人 これから暑い日が続くようになると、マスクによる熱中症が心配になってくると思います。マスクは重要という先生のお話ですが、そのあたりはどう考えればいいでしょうか。
宮沢 ええ、それは考えなければいけないって昨日も言ってたんです。僕は、外だったら大声を出さない限りはマスクは要らないんではないか、というところまで緩めてもいいんではないかなと思っています。というのも、いま10万人あたりの感染者数が0.5人という話ですよね。その10倍いたとしても1万人に1人いないわけです。
 1万人に1人いない状況でそこまで警戒しなくてはいけないのか。しかも1万人に1人感染者がいたとして、そのうち他人に感染させる能力があるのは5人に1人です。さらにその伝達する期間が感染初期に限られるということになると、どんどん掛け算していくんですね。<1万人に1人>×1/5×期間……。もう、万に一つではないわけです。100万に一つかもしれない。そのぐらいのレベルになるので、そこまで警戒しなくてはいけないのかなと思うんですよね。
 ですので、外に出て、暑いのであればマスクを取っちゃって、なるべく小さな声で、ということでいいんじゃないのかな。それで、何か事が起こって感染爆発しそうな兆候が見えたら、その時に考えればいい話だと思うんです。僕は、夏の暑い時に外で感染するリスクはほぼないと思っています。むしろ、熱中症等の被害の方が大きいと思うのです。

集団免疫がつくのは「6割」か「2割」か
映画館支配人 もう一つお聞きします。いま感染者の増加が一旦止まっていますが、最終的に新型コロナウイルスのリスクから安心できるようになるためには、住民のかなりの割合、6?7割がかからないといけない、という話を聞きます。それは本当なんでしょうか。ワクチンの話は置いといて……。
宮沢 私は、その数字に疑問を持っています。60%というのは基本再生産数=R0の値で、数学的に導かれるものなんですね。僕は、世の中にはもともとウイルスに感染しにくい人がいたっていいのではないかと思っています。今までのダイヤモンド・プリンセス号や長崎に停泊していたクルーズ船の状況を見ると、大体20%なんですよ。だから、僕はマックスで20%ぐらいなんではないかと、ずうっと言い続けてきたんですけど、先日、西浦(博)先生(北海道大学教授)も20%ぐらいではないかと言っていましたね。
 そうすると、いま我々がどのくらい感染しているかという話になるわけですけど、それはまだ分からない。一時5%という話もあって、だったらその4倍頑張ればいいと思ったんですけど、日赤の調査で零点何%という数字が出てきて、分からない状況です。完全に安心するのは当分先で、このペースで行くと数年はかかるだろうなというレベルだと思います。

専門家委員会に専門家が逆らえない
映画館支配人 あと2点質問したいと思います。一つ目はもうお話に出てきたことですけど、あらためて確認したいと思います。東京都の興行組合からスクリーン内では「十分な座席の間隔を確保すること」というガイドラインが出されているんですけど、専門家の意見として、それは必ずしも必要ではないという理解でいいのでしょうか。
宮沢 これが困ったもので、私は専門家ですけど、国にも専門家委員会があって、そちらは「間隔を空けろ」と言っているんですね。なので、意見が割れているということなんです。で、私に賛成してくれる人は陰ではいるんですけど、専門家会議にはあまり逆らえないというか、声を上げられない状況なんです。「おかしいよね」と思っていても声を上げられないんです。声を上げているのは僕ぐらいです。だから「専門家の宮沢さんが言っているから大丈夫」と言えるのかというと、そうとは言えない。「宮沢は違うんじゃないの」と言われたら終わりなんです。
映画館支配人 でも先生のご意見としては、間隔の確保に固執する必要はないということなんですね。

「ソーシャルディスタンス」の基準は撤回すべき
宮沢 私の意見としては、ソーシャルディスタンスを取れる業種についてはソーシャルディスタンスを取ればいいということです。2メートルとか1メートルとか、ソーシャルディスタンスを取れるのであれば、取っていただければいい。
 だけど、取れない業種ってあるわけですよ。取れない業種というのは、取ったら損益分岐点を越えられない、損失になってしまうという業種です。そういう業種に対して何が何でもソーシャルディスタンスを取れというのは酷です。だから、それができないなら違う方法を考えましょうね、という話です。
 それが「黙る」とか「マスク」とか「手指の消毒」です。そういうことでお願いしたい。ところが、厚労省の方は、ソーシャルディスタンスが金科玉条になっていまして、1丁目1番池という感じで最初に出てくるわけです。これを何とか撤回していただかないと、事が前に進まないんですね。
「ソーシャルディスタンス」の矛盾
想田 ソーシャルディスタンスについて補足します。宮沢先生は、もともと欧米でソーシャルディスタンスという考えが生まれて、それは人々がマスクをしないという前提で考えられたんだろうと推測されています。そのディスタンスも国によって違うんですよね。日本やアメリカは2メートル、WHOは1メートルと言っています。オランダは1.5メートルなんですよ。だから科学的見解のように言われていますが、そうでもないんじゃないか。そういうことですね?
宮沢 ええ、そうでもないんですね。いろんな人が反論してくるわけですけど。CDC(米疾病予防管理センター)も「マスクしていても2メートル」と言ってるじゃないか、と言うんですけど、マスクはあとから追加されたのに、どうしてソーシャルディスタンスが変わらないんだと思うわけです。マスクを着けていたら、ソーシャルディスタンスが短くなるのが普通じゃないですか。
想田 そうですよね。CDCはもともとマスクを推奨していなかったんですよね。でも最近は推奨しているわけです。

「安全」と「安心」
宮沢 そうです。「安全から安心」という話ですけど、日本の場合はこのハードルがすごく高いんですよ。狂牛病の時のことを考えて欲しいんですが、この時、専門家委員が「安全だ、安全だ」と言い続けたんです。ですが、野党が「怖い、怖い」と言い出したんです。専門家グループが計算すると、アメリカ産の牛肉を食べたところで、狂牛病の患者は全国に最大1名出るか出ないかというところだろう、ということだったんです。ところが皆さん怖がってしまって、アメリカ産の牛肉はダメだということになったわけです。
 そのトバッチリで、僕の大好きな焼肉屋さんが潰れちゃったんです。本当に怒り心頭だったんです。そういうことをやっているし、2009年の新型インフルエンザの時も「怖い、怖い」ということになってすごく混乱しました。
 だけど喉元過ぎれば熱さ忘れるで、それを検証しないんですよ。政治家たちも「うまく行っただろ?」と言うけど、混乱したことを反省していないんですね。今回も「安心」の方をどうするのかという反省の機会が何回もあったんだけどできていない。だから大変だなと思っています。
想田 ウイルスで命をなくすというのも、もちろん怖いわけですが、それ以上に犠牲が出そうなのが生業をなくすということで。これ、食べるために必要ですからね。お金なしで生きろって言われても無理なわけですから。だからそっちの被害をどう最小限にしていくかが大事ですね。
宮沢 ウイルスと闘っているのではなくて、感情と闘っているんですよね。敵はそっちなんですよ。
想田 やっぱり自分や大切な人が死ぬかもしれない、その死の恐怖ってのは凄いんですよね、人間にとって。
宮沢 ねえ。面白いですよね。僕たちはいったい何千年それと闘ってきたんですかね。ブッダも克服しようって言ってたのに。いまだに克服できないんですね。
想田 死が怖いからといって、「怖い、怖い」といってみんなで死んでしまっては馬鹿馬鹿しいので、怖いけれども「こうすれば大丈夫じゃないか」と工夫をして「できること」をどんどん増やしていければ。いままで「これもダメ、あれもダメ」と「できないこと」ばかりでしたけれども、これからひとつひとつ「できること」を見つけて「できないこと」を減らしていく方向に社会全体が進んで行ければいいな、と。
宮沢 そうですね。ちょっとだけ勇気を持っていただければいい話だと思います。
posted by ichi3 at 23:54| 東京 ☁| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

新型コロナウイルスで株式市場乱高下 2(株式市場リスク再燃)

新型コロナ感染による株式市場リスクが再燃しダウが暴落しました。日本株も大幅安となり世界同時株安状態となっています。

日経平均続落、390円安でスタート NY株大幅下げ受け 第2波懸念
毎日新聞 2020年6月12日
https://mainichi.jp/articles/20200612/k00/00m/020/026000c 
 12日の東京株式市場で、日経平均株価は続落してスタートした。始値は前日終値比390円79銭安の2万2082円12銭。

 米国で新型コロナウイルス感染「第2波」や景気回復の遅れへの警戒感が高まり、11日のニューヨーク株式市場のダウ工業株30種平均が急落。これに先立ち、欧州株も大幅に下落しており、世界的に株安が連鎖している。【釣田祐喜】


日経平均、390円安で取引開始 米株式市場の下落受け
朝日新聞 2020年6月12日
https://digital.asahi.com/articles/ASN6D321YN6DULFA005.html?ref=tw_asahi
 12日の東京株式市場で、日経平均株価は前日より390円79銭安い2万2082円12銭で取引が始まった。下げ幅は一時、600円を超えた。

 11日の米ニューヨーク株式市場で、主要企業でつくるダウ工業株平均は前日比1861・82ドル(6・90%)安い2万5128・17ドルで取引を終え、約3カ月ぶりの大幅な下落を記録。英国やドイツなど欧州各国市場でも主要株価指数は大きく値を下げた。この流れを受け、東京市場でも取引開始直後から、大きく売られる展開となっている。

 東京外国為替市場で円相場は、1ドル=106円80銭近辺で推移している。(笠井哲也)


アップル株価
https://www.marketwatch.com/investing/stock/aapl

各国の株式市場の現状は 
http://www.w-index.com/

アメリカ株式市場のリアルタイムサイトは 
http://www.marketwatch.com/investing/index/djia

今日の世界株価指数は 
http://nikkei225jp.com

posted by ichi3 at 10:16| 東京 ☀| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月11日のつぶやき










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