2010年04月01日

新型インフルエンザとリスクコミュニケーション その18(日本は終息へ)

inf0310_s1.JPGinf0310_2.JPGinf0310_3.JPG
新型インフルエンザの流行はほぼ終息

WHOデータ(表)によると世界的にはまだ安心できないようですが、上記グラフのパタンを見れば、今回の豚由来新型インフルエンザがまさに正規分布型の流行であったことがわかります。

空港などでの過剰とも言える検疫・隔離体制、病院への患者殺到で医療機能の低下、ワクチンを巡るパニックなど心理面での過剰な反応が目立ちました。日経新聞によると、「厚生労働省によると、3月23日までに国内では198人が死亡。ただ、同省は海外の論文を引用した昨年11月時点の死亡率の違いでは、日本は100万人当たり死亡率が0.2人で、豪州(8.6人)や英国(2.2人)などと比べ、格段に低かったことなどを強調した」とあります。

しかし、日本でのパニック発生の一因が、「強毒型鳥インフルエンザモデル」に基づく厚生労働省の「過剰防衛施策」にあったのですから、それが日本での死亡率の低さとどのような関係があったかは現段階では不明です。データなど客観的事実に基づく検証が必要です。

新型インフル第一波は終息宣言 厚労省、検疫など検証
朝日新聞 2010年3月31日
厚生労働省は31日、新型の豚インフルエンザについて「最初の流行は沈静化した」として第1波が事実上終息したとの見解を示した。再流行や新たな強毒性のウイルスの発生に備え、今回の水際での検疫対策やワクチン供給などについて専門家が検証し、6月中に報告書をまとめる。       この日開かれた新型インフル対策総括会議では、強毒性の鳥インフルを想定した従来の計画に基づき、政府が発生当初、検疫強化や学校の臨時休校をとった点について「やりすぎだったのでは」との懸念があることが紹介された。
 厚労省の担当者は一連の対策について「できるだけ感染の波を後ろにずらして時間かせぎをし、死亡者を極力減らすのが目標だった」と説明。これに対し、専門家からは「目標が達成できたのかではなく、その目標でよかったのか、プロセスも検証しないといけない」との意見も出た。
 ワクチン接種体制についても課題が残った。当初は供給不足が予想され、海外2社から約9900万回分(健康な成人は1回接種)を輸入契約したが、接種回数の変更や患者数の減少により必要性が薄れ、出荷されたのは約4千回分にとどまった。ノバルティス社(スイス)の234万回分はこの日で有効期限切れになり廃棄処分される。
 グラクソ・スミスクライン社(英)と契約した7400万回分は約3割にあたる2368万回分を解約することで合意。一方、国産ワクチンの接種者数は、23日現在の推定で約2282万回分だった。
 日本で患者が初めて発生したのは昨年5月。7月下旬から患者数が増え始め、8月19日に「流行入り」を宣言。11月下旬にピークを迎えた後、昨年末からは減り続け、今年も減少傾向が続いていた。
  日本の人口10万人あたりの死亡率は0.15。カナダ(1.32)、英国(0.76)に比べて低かった。政府の諮問委員会委員長を務めた尾身茂・自治医科大教授は「学級閉鎖を行った結果、感染者が学童に限定され地域に感染が広がらなかったため」と指摘した。(北林晃治、熊井洋美)

新型インフル統括会議、空港検疫「過剰」の指摘も
日経新聞 2010/3/31
 厚生労働省は31日、昨年4月以降の新型インフルエンザ対策を検証する総括会議の初会合を開いた。同省は対策の目標として「重症者や死亡者数を最小限にすることが目標だった」と説明したが、「空港の検疫態勢は過剰だったのではないか」という指摘も紹介した。今後、情報提供やワクチン対策などのテーマで議論し、6月中には報告書をまとめる見通し。
 同省によると、3月23日までに国内では198人が死亡。ただ、同省は海外の論文を引用した昨年11月時点の死亡率の違いでは、日本は100万人当たり死亡率が0.2人で、豪州(8.6人)や英国(2.2人)などと比べ、格段に低かったことなどを強調した。
 会合では学校閉鎖や治療薬の投与といった個別の対処や沖縄が先行して流行した背景分析を求める意見が相次いだ。また会合のメンバーに、対策策定に携わった専門家が多く含まれたため、「保健所や医療現場、教育現場などで実際に対策に当たった人の声を聞くべきだ」という提案も出た。今後、ヒアリングを通じて検証するという。

posted by ichi3 at 01:44| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック