2006年08月19日

「信頼」とコミュニケーション(商船三井,クーガー・エース転覆事故など)

今、「信頼」が企業や国家など組織のレベルで大きく揺らいでいます。
日本銀行総裁の「金融取引疑惑」に象徴されるように、
日本のトップブランドの信頼失墜は目を覆うばかりです。
どうすれば破綻一歩手前からリカバーできるのか・・・

キーワード:「情報の共有」「コミュニケーション」「スピード」

いかに訓練しようが重大事故は必ず発生します。
問題は、発生後の対処プロセスにあります。

市原の「環境心理学」の授業ではクライシスマネジメント
について取り上げています。
破局一歩手前からどのように立ち直るか。
授業ではジョンソン&ジョンソン社のケースを紹介しています。
2005年度授業は
こちら

このボードでは、適切(と思われる)具体的ケースを例示します。
なお、ここでの情報源はネット等で公開されているものに限定され
ているため「真相」は異なる可能性もありる、という前提です。

重大船舶事故ケースについて

2006年7月から8月にかけて、商船三井の大型船で重大な事故が2件
発生しました。新聞報道で概要は報じられましたが、事故発生後の
経緯と商船三井がとった具体的な対処については主要紙では報道
されていません。

しかし、商船三井のホームページでは事故の経緯と対処についての
詳細情報が時系列を追って紹介されています。
こちら

いかなる組織でもクライシスは必ず発生します。
そして事後の対処で最優先すべきは情報の迅速な公開と共有です。

事故情報の「公開」と「隠蔽」は「天国」と「地獄」に対応します。
日本の企業は「隠蔽」に走ることが多く、悪循環のシナリオ
に陥り破綻を迎えるケースが多いのですが、
今回の商船三井の情報開示姿勢は高く評価できると思います。

「信頼」を判断する一つの指標として、
1 組織と外部とのコミュニケーションチャンネルがオープンであるか
2 双方向的なコミュニケーションがあるか(組織とユーザ・地域・個人)
3 対処の迅速性が持続するか
オープンなシステムの存在が問題を解決する必要条件だと思います。

事故発生後の商船三井株価データを見ても、一連の事故が悪材料
として反映されたようには見えません。
こちら

なお、市原は「大型船(タンカーやフェリー)のヒューマンエラー防止」
を心理学の視点から調査するプロジェクトの一員として相当数の
現場体験があります。

以下商船三井のホームページより
http://www.mol.co.jp/menu-j.html
アクセス2006年8月18日

以下プレスリリース
各リリースの後に問い合わせ先と
責任者名が書いてある(ここでは省略)

「クーガー エース」が立ち直った写真と
BRIGHT ARTEMIS航行海域の現場写真も掲載
されている(ここでは省略)


★自動車運搬船”COUGAR ACE”海難事故の件

●2006年7月25日 

当社が運航する自動車運搬船“COUGAR ACE”(クーガー エース)は、7月24日(月) アリューシャン列島南方海上で航行不能に陥りました。

概要
 日本時間7月24日(月)日本時間17時頃、アリューシャン列島南方の海上を日本から北米西岸に向かって完成車を積載し航行中の自動車運搬船"COUGAR ACE"から、船体が左に大きく傾き航行不能に陥った旨連絡が入りました。本船の情報によれば、事故発生地点は、北緯48度14分、西経174度26分付近とのことです。
 乗組員23名は全員無事であることを確認し、イマーションスーツ(海水中で体温が奪われることを防ぐ特殊な断熱防水着)を着用し船上の安全な場所に集合しUSCG(米国沿岸警備隊)による救助を待っています。1名が脚を負傷しているほかは人身に別状ありません。USCGによれば、船体は傾きながらも安定して浮揚しており、海面に若干の油膜らしきものが見られる以外は積荷などの流失はないとのことです。
対応
 直ちにUSCGの救助を要請し、ヘリコプターが現場に向かっています。日本時間25日12時過ぎに到着予定で、乗組員の救助にあたります。
 24日18時30分に本社内に、社長芦田昭充を本部長とする対策本部を設置し緊急対応に当たっています。

事故原因
 現在調査中です。
本船COUGAR ACEの概要
  総トン数 :55,328 トン
船種 :自動車運搬船
建造年月 :1993年10月
船籍 :シンガポール
乗組員 :シンガポール人2名、ミャンマー人8名、フィリピン人13名

●2006年7月25日

自動車運搬船“COUGAR ACE”海難事故の件(No. 2)

 当社が運航する自動車運搬船“COUGAR ACE”(クーガー エース)は、7月24日(月) アリューシャン列島南方海上で航行不能に陥りました。

 その後、日本時間25日(火)14時頃からUSCG(米国沿岸警備隊)とUSAF(米国空軍)のヘリコプターによる乗組員の吊り上げ作業が開始され、15時までに全員の揚収を完了しました。 乗組員23名は一旦アリューシャン列島の都市アダック(Adak)に移送される予定です。
 “COUGAR ACE”の船体は傾きながらも安定して浮揚しています。
 今後復旧を目指して本船を安全な港に曳航する予定であり、併せて本格的な原因究明に取り掛かる所存です。

●2006年7月26日

自動車運搬船“COUGAR ACE”海難事故の件(No. 3)

 7月24日(月)にアリューシャン列島南方海上で航行不能に陥った、当社運航の自動車運搬船“COUGAR ACE”(クーガー エース)は、現在、船体が傾きながらも安定して浮揚しています。

 本格的な原因究明は始まったばかりですが、船体が大きく傾いたのは、本船のバラスト水(船体の安定を保つため船内の専用タンクに積む海水)を調整する作業中であったことが、昨日救助され本日午後初めて接触できた船長から確認できました。
 何らかの原因で復原力が過少となって横転したもので、衝突、浸水等の外力によるものではないと考えています。

●2006年7月27日

自動車運搬船“COUGAR ACE”海難事故の件(No. 4)

 7月24日(月)にアリューシャン列島南方海上で航行不能に陥った、当社運航の自動車運搬船“COUGAR ACE”(クーガー エース)は、依然として、船体が傾きながらも安定して浮揚しています。
 本船の近くで、監視を続けているUSCG(米国沿岸警備隊)の巡視船によれば、燃料油の漏洩が生じている兆候はありません。
 現在、貨物を一刻も早く救助できるよう曳航船をシアトルから急行させています。一方、ダッチハーバーからはサルヴェージ技師を乗せたタグボートも現場に向かっており、現状の調査と曳航に向けた船体姿勢の復旧計画の策定にあたらせることとしています。

 一方で、救助された乗組員から状況を聴取し、航海中に突然傾斜が生じた原因を特定するための調査を続けています。
 傾きは、既報(No.3)のとおりバラスト水(船体の姿勢と安定を保つため船内の専用タンクに積む海水)を、入れ替え調整するための作業中に起きたものです。(タンク内の海水を排出してから新たに注水する操作)
 その原因は、作業の過程で、船底部にあるタンクの海水を誤って排出し過ぎたために一時的に復原力が不足し、折からのウネリに乗って緩やかに横揺れしていた本船が一気に傾き、横転したものと考えております。
 本件によりご迷惑をおかけしている関係各位に深くお詫び申し上げます。

●2006年7月31日

自動車運搬船“COUGAR ACE”海難事故の件(No.5)

 7月24日(月)にアリューシャン列島南方海上で航行不能に陥った、当社運航の自動車運搬船“COUGAR ACE”(クーガー エース)は、先週、南風で北へと流された結果、事故発生時に約230マイルだったアリューシャン列島からの距離は、現地時間28日(金)の報告では、約130マイルとなりました。このため、最寄りのアダック島付近で別業務に従事中であったタグボート1隻を急遽チャーターし、現地時間29日午前中から現場に待機させて、必要な場合にはいつでも“Cougar Ace”の陸方向への接近を止められるよう手配しました。
(その後、風が西よりに変わったことにより、陸地からの距離に殆ど変化はありません)

 また、現地時間28日、USCG(米国沿岸警備隊)の主導により、USCG、アラスカ州環境保護局、商船三井の3者による“Unified Command”(合同対策本部)が組織されました。今後はUnified Commandの指揮により、貨物・本船の救助計画を策定、実行します。

 船体は同程度の傾きのまま安定して浮揚しており、USCGの巡視船は、引き続き本船の近くで監視を続けています。
 現地時間30日朝には当社が手配したサルヴェージ技師らも現場に到着し、現在、本船の内外の安全点検を行っております。点検結果を踏まえて、曳航に先立って船体姿勢を安全に立て直す計画を策定し、USCGの許可を求めることとします。

●2006年8月1日

自動車運搬船“COUGAR ACE”海難事故の件(No.6)
 
7月24日にアリューシャン列島南方海上で航行不能に陥った、当社運航の自動車運搬船“COUGAR ACE”(クーガー エース)の船体姿勢の立て直しと曳航に向け、USCG(米国沿岸警備隊)、アラスカ州環境保護局、商船三井の3者を構成メンバーとするUnified Command(合同対策本部)の指揮の下、準備を進めています。

 日本時間7月31日に、曳航会社の米国人技師4名が、USCGのヘリコプターを利用して本船に乗船、船体の状況確認を行いましたが、その内の1名が待機船に引き揚げる際に、滑落し身体を強打しました。直ちに救急の手配が行われましたが逝去されました。当社運航船の復旧のための作業中のご逝去に、亡くなられた方のご冥福をお祈りするとともに、衷心よりお悔やみ申し上げる次第です。

●2006年8月3日

自動車運搬船“COUGAR ACE”海難事故の件(No.7)
 

 USCG(米国沿岸警備隊)、アラスカ州環境保護局、商船三井の3者を構成メンバーとするUnified Command(合同対策本部)は、“COUGAR ACE”(クーガー エース:7月24日にアリューシャン列島南方海上で船体が大きく傾いたため航行不能に陥った、当社運航の自動車運搬船)の船体姿勢の立て直しと曳航に向け、様々な方策を検討しています。

 現地時間8月2日現在、現場海域の気象は悪化し、南寄りの風とウネリが強まりました。風浪の影響を軽減し船体の動揺を抑えるため、タグボートを使って本船の船尾を風下に向けて微速力で曳航し、姿勢を制御しています。この間、船上での調査活動、作業は一時休止しています。安全確保を第一に、天候の回復を見ながら、貨物・船体の救助作業を進める所存です。

●2006年8月7日

自動車運搬船“COUGAR ACE”海難事故の件(No.8)

 7月24日にアリューシャン列島南方海上で航行不能に陥った当社運航の自動車運搬船“COUGAR ACE”(クーガー エース)は、船体姿勢の立て直し作業を安全に進めるために、現地時間8月5日のうちにウネリの強い同海域から比較的海象の安定したベーリング海へと曳航されました。

 気象・海象のため作業に影響を受けることがあったことから、USCG(米国沿岸警備隊)・アラスカ州環境保護局・商船三井の3者で構成されるUnified Command(合同対策本部)の了承を得て、この曳航計画が実施されました。

 現場海域の天候は穏やかで波・ウネリの影響もなく、サルベージ作業員総員11名が、バラストタンクへの注水調整に向けた準備などを順調に進めています。

●2006年8月14日

自動車運搬船“COUGAR ACE”海難事故の件(No.9)

 7月24日にアリューシャン列島南方海上で航行不能に陥った当社運航の自動車運搬船"COUGAR ACE"(クーガー エース)は、8月8日以来アリューシャン列島のDutch Harbor(ダッチ ハーバー)にて船体姿勢の立て直し作業を進めています。

 約60度傾いていた船体は、バラスト水の調整により日本時間8月14日午前10時時点で約25度まで回復しました。天候などの諸条件によりますが、順調に作業が進めば、日本時間8月16日には垂直の姿勢に回復できる見通しです。

●2006年8月16日

自動車運搬船“COUGAR ACE”海難事故の件(No. 10)

 7月24日にアリューシャン列島南方海上で航行不能に陥った当社運航の自動車運搬船“COUGAR ACE”(クーガー エース)は、作業の安全確保のためにベーリング海の静穏な海域に曳航され、現在アリューシャン列島のDutch Harbor(ダッチ ハーバー)に係留中です。
 日本時間の15日中に船体傾斜をほぼ戻したことにより、浸水のおそれは完全になくなり、安全に係留される状態となりました。

 同船は今後、貨物・船体・機関それぞれの安全対策の実施および確認を行い、荷揚げ地向けの曳航計画準備を進める予定です。


★原油タンカー“BRIGHT ARTEMIS”海難事故の件

●2006年8月15日

原油タンカー“BRIGHT ARTEMIS”海難事故の件

 当社が保有する原油タンカー"BRIGHT ARTEMIS"(ブライト アルテミス)は、8月14日スリランカ/スマトラ島間の公海上で、遭難船の救助作業中に接触事故により船体に破孔が生じ、積荷の原油が流失しました。

1. 概要

 8月14日午前(現地時間)"BRIGHT ARTEMIS"は、東部インド洋のグレート ニコバル島の西方約290マイルの公海上で火災を起こした貨物船"AMAR"(アマール 10,208総トン シンガポール船籍)の救助要請を受信し、直ちに現場に向かいました。
 13時(日本時間15時)頃、遭難者を救助しようと接近していたところ、漂流していた"AMAR"が風浪に圧流されて"BRIGHT ARTEMIS"に接触し、本船の右舷船尾部(海面上の高さ約1.7メートルの部分)に、横 約5メートル、縦 約1メートルの破孔が生じ、損傷した2つのタンクから積荷の原油の一部が流失しました。流失した総量は現時点での正確な計測が困難ですが、約4,500トンに達した可能性があります。
 “BRIGHT ARTEMIS”は、ミナ アル ファハル港(オマーン)、およびラスタヌラ港(サウジアラビア)から原油249,997トンを積載し、日本に向けて航行中でした。
 本船の情報によれば、事故発生地点は、北緯5度46分、東経89度04分付近です。また、火災を起こした"AMAR"乗組員はその後、他船に救助されたとのことです。なお、"BRIGHT ARTEMIS "からは負傷者、機関の故障、などの被害報告はありません。

2. 対応

 本船は、原油の流失を最小限に抑えるため、損傷を受けたタンクの原油を可能な限り他のタンクに移した結果、損傷したタンクの油面は破孔から十分下の位置まで下がり、さらなる流出のおそれはなくなっています。船体の揺れを最小限に抑えるよう、速度を調整しながら東方に向かって航行しています。
 シンガポール海事港湾局およびインド沿岸警備隊に通報しました。
 8月14日、本社内に社長 芦田昭充を本部長とする対策本部を設置しました。

3. 本船“BRIGHT ARTEMIS”の概要

総トン数 :146,463 トン
船種   :原油タンカー
建造年月 :1992年8月
船籍   :シンガポール
乗組員  :クロアチア人 船長を含め4名、カナダ人1名、フィリピン人18名 合計23名
船舶管理 :MOL Tankship Management (Asia) Pte. Ltd.

●2006年8月16日

原油タンカー“BRIGHT ARTEMIS”海難事故の件(No. 2)

 遭難船乗組員の人命救助作業中、接触事故により船体に破孔が生じた、当社保有の原油タンカー“BRIGHT ARTEMIS”(ブライト アルテミス)は、修理のためペナン沖に向けて航行しています。事故当日の14日、事故現場(スリランカ/スマトラ島間の公海上)で船体損傷部から最大4,500トンと推定される量の原油が流出しましたが、その後の流出は起きていません。

 当社は、原油流出状況確認のため、油防除対策専門家6名を乗せたチャーター機(註)を、16日現場海域に派遣しました。同乗した当社海務監督からの無線連絡によりますと、現場海域では、ところどころに数メートル四方程度の油膜がみられますが、広範囲の油膜は認められない模様です。また、同乗した油防除対策専門家からは、現状では処理剤散布などの手段を講じることは適切ではないとの意見を得ています。事故後、現場海域を航行した当社の原油タンカー2隻および自動車船1隻の船長から油膜は認められなかった旨の報告がありました。

 原油が揮発性の高い軽質油であることに加え、付近の海水温が約30度と高めであること、モンスーンシーズンで風が強く波が荒いことなどが要因となり、流出油の分解、蒸発が進んでいる可能性があります。

 当社は今後も継続して現場の状況を監視する所存です。

(註)チャーター機はシンガポールを日本時間16日午前7時10分に出発し、現場海域を含む北緯06度30分、東経90度00分から、北緯05度40分、東経88度50分にかけての海域上空を12時から14時まで約2時間かけ高度約50メートルでジグザグに飛行し、観察しました。

●006年8月17日

原油タンカー“BRIGHT ARTEMIS”海難事故の件(No. 3)

 遭難船乗組員の人命救助作業中、接触事故により船体に破孔が生じた、当社保有の原油タンカー“BRIGHT ARTEMIS”(ブライト アルテミス)は、修理のためペナン沖に向けて航行しています。事故当日の14日、事故現場(スリランカ/スマトラ島間の公海上)で船体損傷部から最大4,500トンと推定される量の原油が流出しましたが、その後の流出は起きていません。

 昨16日付リリース(No.2)にて、チャーター機で油防除対策専門家を派遣し原油流出状況を調査したところ、ところどころに数メートル四方程度の油膜がみられるものの、広範囲の油膜は認められなかったこと報告しました。本日、視察時の写真を入手しましたので、添付してご報告します。

 当社は今後も継続して現場の状況を監視する所存です。

(註) チャーター機はシンガポールを日本時間16日午前7時10分に出発し、現場海域を含む北緯06度30分、東経90度00分から、北緯05度40分、東経88度50分にかけての海域上空を12時から14時まで約2時間かけ高度約50メートルでジグザグに飛行し、観察しました

★以下は8月25日にWeb Siteに追加された情報です

●2006年8月25日

原油タンカー“BRIGHT ARTEMIS”海難事故の件(No. 4)

 当社は8月24日、2回目の「チャーター機からの、油防除対策専門家による原油流出状況調査」を実施しました。その結果、長さ10マイル、幅0.5マイルの範囲の油膜のところどころに1回目(8月16日)には見られなかった乳化した油膜を視認しました。

 視認した海域はニコバル諸島の西方約160マイル(約300キロメートル)で、インドの排他的経済水域内であるため、本日同国沿岸警備隊に追加報告しました。

 油防除対策専門家によれば「揮発性の高い成分の蒸発が進み、残る部分が海水と混じり合い乳化しているもので、自然浄化のプロセス」とのことですが、当社は、関係海域の監視を継続し、必要があれば防除対応を行う所存です。

★以下は9月1日にWeb Siteに追加された情報です

●2006年9月1日

原油タンカー“BRIGHT ARTEMIS”海難事故の件(No.5)

 当社は8月31日、流出油の状況を追跡監視する航空調査を実施しました。チャーター機に搭乗して観察した油防除専門家からは「油膜は確実に薄くなっており、近隣の島に大量の油が漂着する可能性は低い」との報告を受けました。
油分の蒸発・分解・拡散が今後さらに進行すると考えられるものの、現在までの速度で油膜が東南東に漂流すれば、油分をわずかに含んだ流出油の残りかすが9月10日ごろにGREAT NICOBAR島(グレート ニコバル島=ニコバル諸島南部/インド)の沿岸へ接近または漂着する可能性も残っています。

 こうした場合に備えて8月31日、油防除資機材を搭載した小型作業船3隻をシンガポールから現地海域へ向けて出港させました。到着予定は9月5日で、油膜の動きなどを見定めながら、必要な場合にはインド沿岸警備隊の指導の下に防除策を実施する予定です。

 当社同様に現場海域で監視飛行を行っているインド沿岸警備隊と緊密に連絡調整を行うため、当社グループ船舶管理会社のインド人監督(船長)を、8月30日にアンダマン・ニコバル諸島の中心都市 Port Blair(ポートブレア)へ派遣しました。

 【参考】31日の航空調査で油膜を認めた範囲
 油膜は、北緯7度26分・東経91度47分付近を北東端とし、南西方向に長さ約10マイル(18.5km)・幅約2マイル(3.7km)の範囲に点在しています。

★以下は9月4日にWeb Siteに追加された情報です

●2006年9月4日

自動車運搬船“COUGAR ACE”海難事故の件(No. 11)

 アリューシャン列島のDutch Harbor(ダッチ ハーバー)に係留されていた当社運航の自動車運搬船“COUGAR ACE”(クーガー エース)は、日本時間9月2日07時に同地を出港しました。9月10日の週を到着予定とし、タグボートによる曳航の下、米国オレゴン州ポートランドを目指します。

 同船は7月24日、アリューシャン列島南方海上で航行不能に。その後、ベーリング海およびダッチハーバーへ曳航されて、貨物・船体・機関それぞれの安全対策の実施および確認作業を行っていました。機関室にある発電機の状態が思わしくないため、自力航行を断念しました。

★以下は9月13日にWeb Siteに追加された情報です

●2006年9月13日

自動車運搬船“COUGAR ACE”海難事故の件(No.12)

 タグボートによる曳航の下、米国オレゴン州ポートランドを目指していた当社運航自動車運搬船“COUGAR ACE”(クーガー エース)は、日本時間9月12日22時40分に同港に到着し、修理岸壁に接岸しました。同船の電源確保などの準備作業の後、港内を小移動し、積荷の自動車の揚げ荷役を日本時間14日以降に予定しています。

 同船は7月24日、アリューシャン列島南方海上で船体が大きく傾いたために航行不能になりました。その後、ベーリング海およびアリューシャン列島のダッチハーバーへ曳航されて、貨物・船体・機関それぞれの安全対策の実施および確認作業を行っていました。機関室の状態や資材調達等の面からダッチハーバーでの早期の修理・復旧は難しいと判断し、引き続き曳航にて同港からポートランドへ向かっていました。
荷役終了後、船体・機関などの本格的復旧を行う予定です。

★以下は9月19日にWeb Siteに追加された情報です

●2006年9月19日
 
原油タンカー“BRIGHT ARTEMIS”海難事故の件(No.6)
 
 当社は9月12日、タンカー接触事故による流出油の状況を追跡監視する航空調査を実施しました。搭乗して観察した油防除専門家からは「
GREAT NICOBAR島(*)から南方30マイル(55km)以上離れた公海上に、BRIGHT ARTEMISから流出したと思われるごく薄い油が観られたが、気象・海象・海流から判断して、どの沿岸にも接近することなく 間もなく消滅する」との報告を受けました。

 さらに、ほぼ同時刻に同海域を撮影した衛星写真を独立行政法人 海上災害防止センターおよび株式会社 地球科学総合研究所が分析したところ、油膜は捕捉されなかったとの結果が出ました。
 これらを踏まえて当社は9月14日、インド沿岸警備隊へ「当社としての監視と油防除対応を終了したい」と伝え、同意を得ました。
 今回の事故にあたり、ご支援・ご協力いただいた、インド沿岸警備隊はじめ関係各位に深謝申し上げるとともに、ご心配をお掛けした方々に深くお詫びいたします。
  *
グレート ニコバル島――インド洋東部のニコバル諸島で最大の島

 
posted by ichi3 at 00:42| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
レスありがとう。詳細はこれです(*´ω`)♂ http://www.64n.co/
Posted by わかりません at 2012年02月13日 06:38
何年も前ですが、夫が都道府県を越えて異動になっていました。
いわゆる普通の転勤ではなく(元々転勤のない職種です)、リストラ目的の左遷みたいなものでした。
夫以外にも何人かの対象者がいらっしゃいました。

夫はそれでも前向きに成り済ましていました、
その姿を見ていると感謝の気持ちが涌と同時に、恥ずかしながら大の大人の男の人とはいえいじらしさも感じて涙が出ました。
赤塚慎也
Posted by 赤塚慎也 at 2012年03月18日 17:25
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