2013年09月04日

ネット依存とストレス 3 (SNSの強烈な光りと影)

ネット依存はネットゲームが原点と言えます。初期のコンピュータゲームは機械が相手でしたが、ネットインフラが整うにつれ、ネット経由の対人ゲームが可能となりました。つまりゲームの社会化でありSNS化とも言えます。ツイッターは文字や映像により社会化されたネット環境を生成します。
ネットゲームもSNSも人間を虜にする強力なパワーを持っていると言えます。いわばスーパーカーのようなものです。単なるツールに過ぎませんが、それを使いこなす技(スキル、あるいはリテラシー;批判的に評価する力)の習得が「必要条件」となります。
話は一見飛躍しますが、ネットは遺伝子や核物質の制御と似たところがあります。核物質の制御不能状態が福島原発事故です。遺伝子や核物質は、通常は日常生活とは異次元の存在ですが、福島原発事故では放射性物質による健康不安・ストレスという形で我々の日常生活に割り込んできました。
ネット依存はゲームもSNSも「光りと影」が極端に現れるのが特徴です。薬にたとえれば、効果は抜群に高いが副作用も強烈な新薬のようなものです。ネットやスマホのスペック(性能)は超高性能ですが、我々はそれを十分理解できませんし、使いこなすのは困難です。しかし容易にその世界に入っていけるのが問題発生の原点です。ネット世界で行動するのに「免許」は求められません。極端な世界に「はまる」のではなく、両極端の世界から一定の距離をとりつつ「つきあう」技(スキルとリテラシー)を身につけていくのが必須です。 

<ネット依存の子どもたち>(下) 背景に家庭環境や孤独感
 中日新聞   2013年8月23日
  
http://www.chunichi.co.jp/article/living/life/CK2013082302000002.html
 「依存はよくないと思うが、あの時逃げ場がなかったら、もっとつらかったと思う」

 東京都内の家事手伝いの女性(24)は、オンラインゲームに依存していた中高生時代を振り返る。小学生の時は友達と一緒にテレビゲーム機で遊ぶのが好きだった。仲のいい友達が中学受験で遊べなくなり、六年生の時、ネット上のチャットで知り合った人たちとオンラインゲームを始めた。
 「一人でやるゲームは面白くないし、すぐ飽きるが、大勢でやるゲームは楽しい」
 中学で男子にいじめられ、本格的にはまり込むように。ネット上の仲間が熱心に話を聞いてくれて、「そっちの世界の人の方が大切になった」。不登校になり、朝八時までゲーム漬け、夕方五時に起きてゲームをする生活が四年間続いた。
 脱却のきっかけは、高校のカウンセラーに勧められ、高三で通信制サポート校に転学したこと。自由な気風が合った。通うのが楽しくなり、ゲームから離れられるように。「人間関係の変化で、自分の居場所が現実の世界に戻った」
 女性は「ただ楽しいだけでは、それほどはまらないのでは。いじめや家庭環境など、依存には何か理由があると思う」。女性の場合、両親の不仲による孤独感も影響したと思っている。
 「ネットゲームを絶対悪として突き放すのは、逃げ場にしている子には逆効果。親もゲームに少し興味を持ってみて、大事な話はカウンセラーや医者など第三者にしてもらうといい」
     ◇
 五月末、横浜市内で開かれたネット依存の国際ワークショップ。各国の研究者が、スマホ依存の急増などを報告した。
 依存者の家庭環境への言及もあり、韓国の研究者は「十歳までにネットを始めた若者や、ひとり親、共働き世帯の若者が依存しやすい」と報告。ラインやフェイスブックの普及率が高いタイの研究者も「親が都会に出稼ぎに行き、親戚の下で過ごす子や、仕事中毒の親を持つ子に依存傾向が強い。家族が十分機能していない」と話した。
 依存は自らの行動に、「報酬」があることで進む。東京大大学院の橋元良明教授によると、ネットゲームやSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)依存による「報酬」は、他人からの尊敬や承認、孤独の癒やしだという。家族関係や友人関係で、寂しさや自分が認められていないという不満があると、のめり込みやすい。「子どもの心を読み取るサポートが必要だ」

 名古屋工業大名誉教授で精神科医の粥川裕平さん(63)は「ネットの過剰使用と、アルコールやギャンブルへの依存は性格が異なるが、若い世代にスマホやゲーム依存による睡眠障害の症状が増えているのは確か」と指摘。「一方的にスマホやゲーム機を取り上げても問題は解決しない。発達や年齢に応じた適正な使用時間はどのくらいか、家庭だけでなく、学校など教育機関でも啓発の必要がある」と話している。


posted by ichi3 at 23:18| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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