2014年06月12日

ノバルティスファーマ社(医師らに統計分析の能力なし) 3

ノバルティス元社員が逮捕され、研究チームの医師達が統計分析の部分を企業スタッフに依存していた、と報じています。データ改ざんは論外ですが、研究者としての資質のなさがはからずも露わとなりました。この不正は氷山の一角に過ぎません。

ノバルティス元社員、研究全体に関与 判定資料も作製
朝日新聞 2014年6月12日18時00分
 製薬大手ノバルティスの高血圧治療薬ディオバンに関する研究論文が改ざんされていた事件で、同社元社員の白橋伸雄容疑者(63)=神戸市=は、企画段階からデータの統計解析まで、京都府立医大による臨床研究の全体に深く関与していたことがわかった。臨床研究では本来、統計解析の担当者は客観性を確保するために他の業務に関わらないことが求められるが、この前提が形骸化していた。
 東京地検特捜部は白橋元社員が主に統計解析の時点でデータを改ざんしたとして薬事法違反(虚偽記述・広告)の疑いで逮捕。研究の主要部分が白橋元社員に事実上「丸投げ」されていたため、改ざんが可能だったとみて調べている。
 府立医大では2003年に松原弘明元教授の発案で、3千人以上の高血圧患者を対象にディオバンの効能を調べる臨床研究を実施することが決まった。松原元教授の説明では、研究を進める企画づくりの段階から白橋元社員が関与。松原元教授の研究室ではこれほど大規模な研究は経験がなく、白橋元社員は「支援役」だったという。
 集めた患者のデータは、研究チーム外の3人の専門医に第三者の立場で判定してもらったが、府立医大などの調査によると、白橋元社員はこの第三者委員会にも出席。自ら資料を作製して配布するなどしていた。
 この判定結果を集めて統計解析し、ディオバンの効能について結論づけて研究が完成する。だが、研究室には統計の知識を持った人や、統計解析の専門ソフトがなく、白橋元社員が個人のノートパソコンで解析。図表やグラフなどの作製も担っていたという。
 白橋元社員はノバルティスで「サイエンティフィックアフェアーズ本部」に所属。この本部は07年に新設され、薬を売り込む営業部門から独立して、専門的知識を持つ社員が医師らに詳しい医学情報を提供していた。他の医師への影響力が強い著名な大学教授らと信頼関係を築くことが重要だったとされ、元社員は臨床研究の統計解析ができる知識と経験を活用して、東京慈恵会医科大の教授らにも接近していた。統計解析ができる専門家が少なくて困っていた大学側にとっても、元社員からの協力の申し出は渡りに船だった。

ノバルティス元社員、取材では関与否定 論文不正
朝日新聞 2014年6月11日17時55
 ノバルティス社の看板商品、高血圧治療薬ディオバンをめぐる研究不正問題は、研究に携わった元社員の逮捕で新たな局面を迎える。薬事法違反で東京地検特捜部に逮捕された元社員はこの薬の効果を確かめる臨床研究のうち、京都府立医大と東京慈恵会医大などの研究にかかわっていた。
逮捕前に朝日新聞の取材に答えた白橋伸雄容疑者によると、患者の集め方など研究についての相談やデータの計算などに携わった。
 患者のデータの入力に必要なIDやパスワードは与えられていなかったといい、データ操作への関与を否定した。白橋容疑者は「ずさんな研究であることは間違いない。ドクターの思い入れとイメージでこうなってしまったのかなと思う」と振り返った。
 逮捕容疑にかかわる京都府立医大の臨床研究の論文では、ノバルティス社員の肩書を伏せてデータ解析を担当していた。
 ディオバンの広告についても「会社にマーケティング部があって、プロモーションはそこがやる。手伝ったことはない」と話していた。
 ディオバンをめぐる臨床研究は京都府立医大のほか、千葉大や滋賀医大、名古屋大でも実施されている。

posted by ichi3 at 23:48| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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