2018年01月26日

炎上し漂流中のタンカーが沈没 2(海洋汚染の危惧)

沈没したタンカーによる広範で深刻な海洋汚染が危惧されます。NHKによると『中国の交通運輸省は、流出している油がおよそ200平方キロメートル以上の範囲に広がり、環境への汚染も懸念されるとして引き続き、調査や油の処理に当たる考えを示しました』とし、『農業省の調査船が派遣され、海洋生物や海底の泥を採取するなどして、環境への影響を調べる調査を始めていて、交通運輸省は、各部門とも連携しながら対策に当たる考えを強調』と報じました。
またBBCは『タンカーが運んでいた原油と、タンカーが燃料として積んでいた重油が流出したことで、周辺の生態体系に大被害をもたらすおそれがある』としています。
深刻な影響を受けるのは日本や韓国と思われますが、海上保安庁は『海保は油を揮発させるために船を走らせて拡散しており、「油膜は拡散して消滅しつつある」とした』と毎日新聞が伝えました。日本当局の活動があまり見えません。


炎上し奄美大島沖で沈没のタンカー 油流出が拡大
NHK 2018年1月20日
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180120/k10011295371000.html
中国沖合の東シナ海で、衝突事故を起こしたあと漂流し、日本の排他的経済水域で沈没したタンカーの事故をめぐり、中国の交通運輸省は、流出している油がおよそ200平方キロメートル以上の範囲に広がり、環境への汚染も懸念されるとして引き続き、調査や油の処理に当たる考えを示しました。
今月6日の夜、中国・上海の沖合の東シナ海で、原油およそ11万トンを載せたイランの海運会社のタンカーが中国の貨物船と衝突して炎上し、その後、タンカーは漂流して鹿児島県奄美大島の西およそ315キロ付近の日本の排他的経済水域で沈没しました。
この事故について、中国の交通運輸省が19日、北京で会見し、タンカーから流出している油がおよそ200平方キロメートル以上の範囲に拡大していて、環境への影響が懸念されることを明らかにしました。
このため、引き続き航空機を使って上空から油の流出状況を調査していくほか、海への汚染を最小限に防ぐため、油の処理に当たる船舶を派遣するということです。
事故をめぐっては、すでに農業省の調査船が派遣され、海洋生物や海底の泥を採取するなどして、環境への影響を調べる調査を始めていて、交通運輸省は、各部門とも連携しながら対策に当たる考えを強調しています。
一方、この事故では、タンカーの乗組員29人と依然連絡が取れておらず、日本の第10管区海上保安本部は、巡視船や航空機から乗組員の捜索を続けているほか、油の処理などを進めています。


海上4カ所に油膜と中国 上海沖タンカー沈没
BBC 2018年01月18日
http://www.bbc.com/japanese/42728479
イランから韓国へ向かっていたパナマ船籍のタンカーが上海沖で香港船籍の貨物船と衝突し、沈没した事故で、中国当局は18日、流出した油が4つの油膜に分離し、広さ100平方キロを覆っていると明らかにした。
タンカー「サンチ(Sanchi)」は6日、上海から約260キロの沖合いで貨物船と衝突し、1週間にわたり燃え続けた後に爆発し、14日に沈没した。タンカーの乗員32人は全員、死亡が確認されたか死亡したとみられている。
これまで衛星写真から、油膜は2カ所とされていたが、17日に周辺を確認した中国の国家海洋局によると、油膜は4つになった。それぞれ48平方キロから5.5平方キロと、面積は異なる。
タンカーが運んでいた原油と、タンカーが燃料として積んでいた重油が流出したことで、周辺の生態体系に大被害をもたらすおそれがある。
タンカーの積荷の原油は軽質の「コンデンセート」で、油の海洋流出でしばしば問題になる重く黒い原油とは性質が異なる。
コンデンセートは有毒で天然ガス液とも呼ばれ、通常の原油よりも爆発しやすい。
ほとんどのコンデンセートは無色で、海上からは見えにくいが有毒の油膜を水面下に作る。
中国交通運輸省は17日、沈没タンカーを水深115メートルで発見したと発表した。水中ロボットを送り込んで周辺を探索する予定。さらに、海警局の巡視船が現場海域に到着し、油の流出を食い止める方法を検討し始めたという。


EEZ内
沈没タンカーから油 日中海洋当局が対応
毎日新聞2018年1月17日
https://mainichi.jp/articles/20180118/k00/00m/030/110000c
【上海・林哲平】東シナ海でイランのタンカーが中国の貨物船と衝突した事故で、日本の排他的経済水域(EEZ)内で沈没したタンカーから油が漏れ出している。環境汚染への懸念から、日中の海洋当局が対応に当たっている。
 中国交通運輸省などによると、タンカー「SANCHI」(8万5000トン)はイランの海運会社の所有で軽質原油「コンデンセート」14万トンをイランから韓国に運んでいた。6日夜に長江河口沖300キロで中国の貨物船と衝突。炎上しながら日本に向かって漂流し、14日に奄美大島(鹿児島県)の西約300キロの地点で火勢が強くなり、沈没した。乗組員のイラン人とバングラデシュ人32人のうち、3人は遺体で発見され、残りも生存は絶望視されている。
 巡視船などを派遣している第10管区海上保安本部によると、17日午後2時現在、油は幅約300メートルの帯状になり、東西28キロ、南北35キロの範囲内で浮いているのが確認された。
 海保は油を揮発させるために船を走らせて拡散しており、「油膜は拡散して消滅しつつある」とした。
影響考えにくい
 海洋の油汚染問題に詳しい東海大海洋学部の斉藤雅樹教授は「コンデンセートは元は気体のものを液化しており、長時間の火災などで流出油の大半が燃えたか気化してしまった可能性が高い。気化したものを吸い込めば健康被害が出る可能性があるが、沿岸からかなり離れた場所なら影響は考えにくい」と指摘している。【工藤哲】

ラベル:船舶事故
posted by ichi3 at 01:26| 東京 ☀| Comment(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
上海沖沈没のタンカー、油の流出拡大 環境汚染に懸念

朝日新聞 2018年1月17日07時28分
中国・上海沖で衝突し、漂流後に沈没したタンカーから漏れた油の流出が拡大している。中国公船などが対応に当たっているが、周辺の生態環境への影響を心配する声も出始めている。
イランから韓国へ向かっていたパナマ船籍のタンカー「SANCHI」は6日、上海から約300キロの沖合で香港籍貨物船と衝突。その後、火災したまま約280キロ南東方向へ漂流を続け、14日に沈没した。タンカーにはイラン人など32人が乗船していたが、イラン政府は「全員が死亡した」との見通しを示した。

 沈没した地点は中国大陸と沖縄本島のほぼ中間地点で、沖縄から約300キロの距離。中国中央テレビによると、タンカーには原油の一種で最小限の加工をした「コンデンセート」13・6万トンのほか、燃料として1千トン近い重油が積まれていた。中国の専門家は揮発性の高いコンデンセートの残量は多くないと見るが、燃焼による有害物質の発生を懸念する。

 現場の油の流出は、14日時点で約10平方キロメートルだったが、15日には58平方キロメートルまで拡大した。中国外務省の陸慷報道局長は15日の会見で「我々はまず人命救助を第一に考えてきた。同時に汚染に対応する」と述べた。(上海=冨名腰隆)
Posted by ichi3 at 2018年01月30日 01:52
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