2019年01月31日

にっぽん丸船長が飲酒で操船し衝突事故か 3 (船長の挙動不審を放置か)

「にっぽん丸」船長の挙動が事故以前から不可解であったと報道がなされました。NHKによると『去年7月ごろから、船長の部屋のドアをノックしても、中にこもったまま返事をしなかったり、部屋に電話をかけても応答しなかったりしたと、報告されているということです』としており、事故発生の約半年も前から船長の不審な行動に乗組員が気がついていたこととなります。そして『取材に対し、商船三井客船は「コメントできない」と話しています』と報じています。
現場のスタッフはもとより、運行管理者の商船三井客船にも本船の運航に対する安全管理が出来ていないことが明らかとなりました。
また、朝日新聞が『数カ月にわたるクルーズ船勤務 乗組員の飲酒ルールは?』の記事を掲載しています。そこでは国内のフェリー等についても併せて報じており、乗組員のアルコール飲酒については明確なルールが未整備であり、今後『検知器を使った飲酒検査を義務づける方針だ』としています。

クルーズ船衝突事故 アルコール検出の船長 以前から異変か
NHK 2019年1月31日
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190131/k10011797291000.html?utm_int=news-social_contents_list-items_012
商船三井客船の大型クルーズ船がグアムの港で起こした衝突事故で、アルコールが検出された船長について、事故の前から部屋にこもったまま返事をしないなど様子がおかしいことがあったと、乗組員が社内で報告していたことが関係者への取材でわかりました。

先月30日、商船三井客船が運航する「にっぽん丸」はグアムを出港する際、船長が操作を誤ったため桟橋に衝突し、船長から日本の法令の基準を超えるアルコールが検出されました。

その後の関係者への取材で、この船長について事故の前から様子がおかしいことがあったと、同じ船の乗組員が社内で報告していたことがわかりました。

具体的には、去年7月ごろから、船長の部屋のドアをノックしても、中にこもったまま返事をしなかったり、部屋に電話をかけても応答しなかったりしたと、報告されているということです。

船長は、アルコールが検出されたことについて「気持ちを落ち着かせるために事故のあとに酒を飲んだ」と話しているということですが、運輸安全委員会は事故の前の船長の行動を含め詳しい経緯を調べることにしています。

取材に対し、商船三井客船は「コメントできない」と話しています。



数カ月にわたるクルーズ船勤務 乗組員の飲酒ルールは?
朝日新聞 2019年1月31日
https://digital.asahi.com/articles/ASM1Q6QMRM1QUTIL040.html?iref=pc_ss_date
 商船三井客船が運航する大型クルーズ船「にっぽん丸」(全長約166メートル)が昨年12月30日夜、米国・グアムを出港直後に桟橋に衝突する事故を起こし、船長から国の基準を超えるとみられるアルコールが検出された。船長は事故後に飲んだ、と話しているといい、横浜海上保安部が原因を捜査中だ。客船の乗組員の飲酒検査は、どうなっているのか。

 にっぽん丸は客室が202ある日本有数の豪華客船で、今回は乗員乗客計624人。先月26日夕に横浜を出発し、グアム、サイパンに滞在して1月3日夕に横浜に戻る予定だった。2人1部屋で1人あたり100万円を優に超えるプランもあった。事故で船尾の左右に穴が二つあいたが、けが人はいなかった。

 クルーズ船では、乗組員が数カ月間にわたり船に泊まり込んで勤務することも珍しくない。商船三井客船によると、船長に決まった勤務時間はない。出入港時など難しい場所での操船はするが、洋上に出てからは、航海士と操舵(そうだ)手が2人1組のペアで操船。航海士が周囲の状況から指示を出し、操舵手が舵輪と呼ばれる車のハンドルのような装置などを動かして方向や速度を調整する。3組のペアが交代で、航海中、4時間の勤務と8時間の休憩を繰り返す。

 国は、飲酒により正常でない状態での乗組員の勤務を禁止し、アルコール基準を呼気1リットルあたり0・15ミリグラム未満に設定しているが、飲酒検査は義務づけていない。にっぽん丸では勤務前に見た目の健康状態を確認するだけで、検知器を使った検査をしていなかった。勤務4時間前までは飲酒も認められており、乗船中の休憩時間も「缶ビール(350ミリリットル)3缶程度」を飲酒量の目安としていたという。船長が突発対応を求められることもあるが、飲酒していて対応できない場合は、副船長など別の航海士が操船する。同社では事故を受け、勤務前の検知器での飲酒検査を義務づけた。

 一方、ほかの大手には検知器による検査を義務づけていたところもある。ある現役の航海士は「船舶事故は会社に莫大(ばくだい)な被害を与えることになる。検査をするのは当たり前で、とても船内で飲み過ぎることはできない」と話す。

 郵船クルーズの運航する大型クルーズ船「飛鳥U」では、検知器による勤務前の検査のほか、抜き打ちの検査をすることもあるという。勤務時間外でも船員は0・4ミリグラム以上、船長は0・15ミリグラム以上の数値がでると勤務停止になる。「酒気帯びは事故につながる。船長は特に自分を厳しく律しなければいけない立場にあるため」だという。

 大型クルーズ船「ぱしふぃっくびいなす」を運航する日本クルーズ客船は、飛行機のパイロットの飲酒問題を受け、12月28日から検知器を使った勤務前のアルコール検査を義務づけた。ただ、両社ともに飲酒量を明示せずに勤務4時間前までの飲酒を認めている。

 東海汽船や新日本海フェリーなどのフェリー会社も、検知器を使った検査を義務づける。商船三井客船のグループ会社・商船三井フェリーは、飲酒できる時間を乗務7時間前で、午後5〜10時の間と制限する。「安全運航をするのに必要な措置だ。フェリーは約3週間乗れば下船できるのも大きい」と話す。

 神戸大の古荘雅生教授(船舶安全学)は、「検知器での検査をするのは安全のために必要な投資だ」。甲府市の住吉病院副院長で、日本アルコール関連問題学会理事の大河原昌夫氏は「人はアルコールを1時間で約7グラム分解する。ビール中瓶1本(500ミリリットル)で少なく見積もっても20グラム。4時間ではビール3缶分のアルコールは消えず、医学的には全く意味がない」と指摘。「酒気帯びで操船させないため、時間だけではなく飲んでいい量も定めるべきだ」と話している。

 国は今後、検知器を使った飲酒検査を義務づける方針だ。(北見英城、贄川俊)


ラベル:船舶事故
posted by ichi3 at 15:46| 東京 ☀| Comment(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
アルコール検査義務づけ対策強化 「にっぽん丸」が運航再開
NHK 2019年1月28日 18時50分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190128/k10011794271000.html?utm_int=detail_contents_news-related_001
商船三井客船の大型クルーズ船が、グアムの港で衝突した事故で、船長からアルコールが検出されたことを受けて、会社は新たに、機器を用いたアルコール検査を乗組員に義務づけるなど、飲酒への対策を強化し、28日に船の運航を再開しました。

商船三井客船が運航する「にっぽん丸」は、先月30日、グアムを出港する際、桟橋に衝突する事故を起こし、船長から日本の法令の基準を超えるアルコールが検出されました。

にっぽん丸は、今月14日に日本に戻り、船体の修理を行ったあと、内閣府が実施する国際交流事業「世界青年の船」のチャーター船として、28日午後4時、横浜港を出発しました。

関係者によりますと、会社では、事故を受けて、飲酒に対する管理体制を見直し、乗組員に対し、勤務に入る際に機器を用いたアルコール検査を義務づけたということです。

測定結果を記録し、他人によるなりすましなどの不正ができない機器を導入したということです。

また、3月1日までの今回の航海については、乗組員に対して勤務時間外であっても、船内での飲酒を自粛するよう求めているということです。

商船三井客船は、新たな飲酒対策について明らかにしていませんが、「今後改めて安全運航に努めてまいります」と話しています。
Posted by ichi3 at 2019年02月01日 18:45
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