2017年12月28日

2017年12月27日のつぶやき










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新幹線で台車に亀裂発生6(現場と指令の無責任)

車内での異変は『今回の調査で岡山−新神戸駅間での床下からの振動などがあったと判明、異常は計30件となった。内訳は異臭12▽異音10▽もや5▽振動3件』と毎日新聞が報じ、さらに『車両保守担当者3人は車内で異音を聞き取り、うち1人が新大阪駅で列車を止め、台車がある床下を点検するよう東京の指令員に電話で提案した。しかし指令員は隣に座る指令長から経過報告を求められ、受話器を離していたという』としており、現場と東京の司令部門との連携が全くとれておらず、危機管理の基本がとれていなかったことが明らかとなりました。そして、『JR西は運行を続けた問題の背景として「新幹線への過度の信頼」を挙げ、来島社長は「『異常時には現場の判断が最優先する>』という価値観を改めて社内で共有すると話した』としていますが「後の祭り」d説得力はありません。
朝日新聞は『これまでJR西では音やにおいなど複合的なトラブルに対処するルールはなく、点検実施や運行停止の判断は他者任せにされていた』とし、異常発生時の対策がシステム化されておらず、責任の所在も曖昧でした。

新幹線台車亀裂
床下点検要請、指令員聞き逃す
毎日新聞 2017年12月27日
https://mainichi.jp/articles/20171228/k00/00m/040/072000c
「博多−新大阪駅間で生じた異常は計30件」明らかに
 東海道・山陽新幹線「のぞみ」の台車に亀裂が見つかった問題で、JR西日本は27日、岡山駅で乗り込んだ車両保守担当者が新大阪駅での床下点検を求めたが、東京の指令員が聞き逃していたと明らかにした。記者会見を開いた来島達夫社長らが聞き取り調査結果を明らかにし、「互いに相手が(点検実施を)判断すると思い込んでいた」と説明した。博多−新大阪駅間で生じた異常は計30件に上ることも判明。車両の状態が正確に伝わらず、約3時間も運転が続けられた。
 車両保守担当者3人は車内で異音を聞き取り、うち1人が新大阪駅で列車を止め、台車がある床下を点検するよう東京の指令員に電話で提案した。しかし指令員は隣に座る指令長から経過報告を求められ、受話器を離していたという。
 保守担当者は点検が実施されると認識し、「(運転に)支障があるところまではいかない」と聞いていた指令員は「専門家なら点検の必要性があれば明確に伝えてくる」と思い込んでいた。互いに判断を回避したまま、新大阪駅ではJR東海に「運行に支障はない」と引き継いでいた。
 車内では多数の異臭や異音、もやが確認されていたが、今回の調査で岡山−新神戸駅間での床下からの振動などがあったと判明、異常は計30件となった。内訳は異臭12▽異音10▽もや5▽振動3件。
 JR西は運行を続けた問題の背景として「新幹線への過度の信頼」を挙げ、来島社長は「『異常時には現場の判断が最優先する』という価値観を改めて社内で共有する」と話した。自らも含めた経営陣の責任を明確にし処分も検討するという。再発防止策として、今後は運行停止基準を明確にし、台車異常を検知するセンサーの導入も検討する。
 問題の車両は、今月11日の博多発東京行き「のぞみ34号」。中空の台車枠(鋼鉄製)の底部から両側面にかけて亀裂が生じ、上部が約3センチ残るだけの破断寸前だった。国の運輸安全委員会は新幹線初の重大インシデントとして、亀裂の原因や検査体制に加え、運転を続けた経緯についても調べている。【根本毅、千脇康平】


関係者全員、異常感じたまま運行 台車亀裂、JR西会見
朝日新聞 2017年12月27日
https://digital.asahi.com/articles/ASKDW6K89KDWPTIL020.html
 博多発東京行きの新幹線「のぞみ34号」(N700系、16両編成)の台車に亀裂が見つかった問題で、JR西日本は27日、来島(きじま)達夫社長らが会見を開き、車内に11人いた乗務員や保守担当ら関係者全員が音やにおいなどの異常に気づいたが、運行停止を決めることができる東京の指令員との間で認識のずれが生じ、走行を停止させる判断ができなかったことを明らかにした。
 JR西はこの日、多くの異常を感じながら運行し続けたことについて、関係者への聞き取り調査の結果をもとに経緯を説明。運行時に気づいたトラブルは計30件に上ったが、これまでJR西では音やにおいなど複合的なトラブルに対処するルールはなく、点検実施や運行停止の判断は他者任せにされていた。
 最初に異常が分かったのは、11日午後1時半に博多駅を出発した直後。車掌が13号車付近で感じた甲高い異音だった。その後も異音や異臭は断続的に続き、岡山駅で乗り込んだ保守担当が13号車の洗面所付近で床下からビリビリ伝わる振動を確認。車内販売員も天井と床下から「うるさく感じるくらい大きな音」を聞いた。
 しかし、互いに判断を譲り合い、運行を継続。指令員は「点検の必要があるなら保守担当が明確に伝えてくると認識していた」、保守担当は「指令員がどこで点検するか、調整してくれる」と受け止めていた。
 保守担当が指令員に電話で新大阪駅で床下の点検をするよう提案した際、指令員は別の指令員から状況報告を求められ、その間に受話器を耳から外していたため、内容を聞いていなかったという一幕も明らかになった。
 運行中には保守担当が亀裂が生じていた台車がトラブルの原因ではないかと指摘。保守担当は「判断できかねる」「通常と違う状態であることは間違いない」と主張したが、指令員は「運行に支障はない」と認識を変えなかった。
 新大阪駅で行われたJR西からJR東海の車掌への引き継ぎでは「支障はなく運行継続」と伝えられ、JR西とJR東海の指令員同士の協議も十分に行われていなかった。
 来島社長は「改めて深くおわび申し上げます」と陳謝したうえで、保守担当が異常を感じた後、「安全最優先になっていなかった。一刻も早く運行を止めるべきだった」と述べた。さらに「現場だけでなく、新幹線のシステム全体に問題があった。組織全体でリスク管理に取り組み、高速鉄道では重大な事態につながると一層意識して高い安全レベルを実現していく」と話した。

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2017年12月27日

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2017年12月20日

新幹線で台車に亀裂発生 5(新幹線の安心と安全は崩れた)

朝日新聞によると『JR西は2005年4月の宝塚線(福知山線)の脱線事故を教訓に「安全憲章」を定め、「判断に迷ったときは、最も安全と認められる行動をとらなければならない」』のルールが今回守られませんでした。かけ声だけに終わっていたといえます。フェール・セーフの原則が守られておらず、台車全損の一歩手前まで状況は悪化していました。したがって『今回のトラブルを受け、JR西は社員教育のあり方を改善するほか、「音、もや、臭い」などが複合的に発生した場合は直ちに運転を見合わせ、車両の状態を確認することを徹底するという』としていますが、形式的には「重大インシデント」だとしても事実上の「アクシデント」であったと認識すべきです。
同紙は台車の状態について『亀裂があったのは「側バリ」と呼ばれる台車の両側にある外枠部分。底面は幅16センチのすべてに亀裂が生じ、側面は高さ17センチのうち約14センチに達していた。亀裂の開口部は最大で1・3センチになっていた。上面だけが辛うじてつながっている状態で、「破断寸前」だった』としています。
事態の深刻さは、運転を取りやめた名古屋駅のホームから7日間にわたり移動させることが出来ず、クレーンで車両をつり上げ台車を交換する大規模な対応が必要であったことにも表れています。毎日新聞は『JR東海は18日未明、名古屋駅14番線(上り)に11日から停車したままになっていた車両の撤去作業を全て終え、18日始発から7日ぶりに14番線の使用を再開した』と報じました。
なぜ台車の亀裂が生じたのいかが重大問題です。朝日新聞は『国土交通省によると、新幹線の台車に亀裂が生じた例は過去にないという。問題の台車枠は川崎重工業が2004年から製造しているもので、07年に納入された。同じタイプの枠はN700系新幹線の一部で使われており、同社は「今回のような不具合は初めてで、調査には全面的に協力する」としている』としていますが、今も走り続けている新幹線車両の「安全」は今や保証されていません。


運行停止判断、なぜ遅れた? 「のぞみ34号」トラブル
朝日新聞 2017年12月20日
https://digital.asahi.com/articles/ASKDM6DX7KDMUTIL069.html
 最高時速300キロの「のぞみ34号」の台車は破断寸前だった。乗務員は異音などの兆候を察知していたのに、途中駅で「異常なし」と引き継いでいた。運行停止の判断が遅れた疑いがある。年末の帰省ラッシュを前に、交通機関の安全性が問われる事態となった。
のぞみ34号は最初の停車駅の小倉駅を出発した後、焦げた臭いなどの異常があったため、保守担当者3人が岡山駅から乗車した。その後、亀裂が生じた13号車付近でうなり音が確認され、異臭もあったという。
 JR西日本によると、この保守担当者は輸送指令とのやりとりで「次の駅で止めて点検したらどうか」と進言していた。ところが、異臭はしたりしなかったりしていたこともあり、「運行に支障はない」と輸送指令が判断。運転を継続したという。
 JR西では、新幹線の運行では異音が生じた場合は直ちに停車や次の駅で点検するなどの対応マニュアルはあるが、異臭に関しては特に対応は決められていない。JR西は判断した時の状況について「真意や背景について慎重に調査する」とし、今後、公表するという。
 会見した森川国昭・新幹線管理本部長は「車掌らが現場で感じた音と、指令員が報告を聞いて感じる音は違う」と述べ、指令員に状況が正確に伝わっていなかったと説明。そのうえで、「臭いがあり、もやや異音もあって正常な状態じゃないという状況を踏まえれば、途中駅で止めて床下点検すべきだった」と対応の不備を認めた。
 JR西は2005年4月の宝塚線(福知山線)の脱線事故を教訓に「安全憲章」を定め、「判断に迷ったときは、最も安全と認められる行動をとらなければならない」とした。
 吉江則彦副社長は「脱線事故後、『安全性を最優先する』とやってきたが、生かされていなかった。安全をさらに高めるために努力していきたい」と話した。(波多野大介)

亀裂、他部品に負荷か
 のぞみ34号の車両の重さは約40トン。これを前と後ろにある台車で支え、山陽区間では最高時速300キロで走行している。
 亀裂があったのは「側バリ」と呼ばれる台車の両側にある外枠部分。底面は幅16センチのすべてに亀裂が生じ、側面は高さ17センチのうち約14センチに達していた。亀裂の開口部は最大で1・3センチになっていた。上面だけが辛うじてつながっている状態で、「破断寸前」だった。
 また、台車の内側の車輪と車輪の間にあるモーターの回転を車輪に伝える「継手(つぎて)」と呼ばれる部品が焦げたように変色していたほか、油脂の付着もあった。これらは亀裂の影響で周辺に余計な負荷が掛かり、発熱したり、油漏れを引き起こしたりした可能性が高いという。
 こうした状況について、専門家らは「走り続ければ亀裂は大きくなる。重量を支えられずに脱線する可能性が高い」と危険性を指摘するが、JR西日本鉄道本部長の吉江則彦副社長は記者会見で「上がつながっているので、すぐに破断するということではない」と強調した。
 台車の底面は溶接部分に近く、亀裂が入りやすいとされ、過去にも事故は起きている。昨年5月に東武東上線の中板橋―大山間(東京都板橋区)で起きた脱線事故は、台車の溶接部分に入った亀裂が原因だったという。
 問題の車両は今年2月の点検で異常がないことが確認され、走行日の目視による検査でも異常は見つからなかった。
 国土交通省によると、新幹線の台車に亀裂が生じた例は過去にないという。問題の台車枠は川崎重工業が2004年から製造しているもので、07年に納入された。同じタイプの枠はN700系新幹線の一部で使われており、同社は「今回のような不具合は初めてで、調査には全面的に協力する」としている。
 吉江副社長は「非常に大きな亀裂が入っていたことを重大に受け止めている。同様の事故が二度と起こらないよう安全性を高めていく。溶接部から亀裂が入ったのか、鋼材自体が悪かったのか。今後の調査で明らかにしていきたい」と話した。国の運輸安全委員会も調査を進めており、JR西は全面的に協力する一方、独自に調査するとしている。

運輸安全委、JR西を批判
 原因を調べている運輸安全委員会の中橋和博委員長は19日、「台車に亀裂が入ることはなかなかない」と定例会見で語り、設計や製造段階から調べていく方針を示した。

 亀裂が直接脱線につながるかは「今の段階では何とも言えない」と述べたが、「少なくとも異音なり異臭がした段階で止めていればよかった」と、異常を認識した後も走行を続けたJR西日本の対応を批判した。
 同委は今回の事案を新幹線で初めて、深刻な事故につながりかねない「重大インシデント」に認定。一つの台車で亀裂と油漏れという複数の異変があった点を重く見て、原因究明と再発防止策を検討することにした。事前の検査で異常に気づけなかった点も調査する。
 この日も台車が運び込まれた博多総合車両所に調査官2人を派遣。亀裂や油漏れの状況を詳しく確認した。報告書は1年をめどにまとめ、必要があればJRや関係機関に再発防止の勧告を行う。
 新幹線の台車に初めて亀裂が生じたことを受け、国交省は新幹線を運行するJR5社に約4800の全車両の台車の緊急点検を指示した。現時点で異常は確認されていないが、引き続き注意喚起していく構えだ。
 米国では18日(日本時間19日)、列車が脱線し高架橋から落ちて複数の死者が出た。国内でも16日にJR京浜東北・根岸線で架線が切れて列車が停止し約22万人に影響するなど鉄道を巡るトラブルが相次いでいる。国交省は20日にJRや大手私鉄などの安全責任者を緊急に集め、安全意識を高める会議を開くことを決めた。
 石井啓一国交相は19日の会見で「背景には設備の老朽化・複雑化に加え、現場要員の高齢化や若手技術者の不足等の構造的な問題もあると考えられる」と述べた。(岡戸佑樹、伊藤嘉孝)


14番線復旧、7日ぶり再開 台車亀裂車両撤去
毎日新聞2017年12月18日
https://mainichi.jp/articles/20171218/k00/00e/040/155000c
東海道・山陽新幹線のN700系車両の台車に亀裂が見つかった問題で、JR東海は18日未明、名古屋駅14番線(上り)に11日から停車したままになっていた車両の撤去作業を全て終え、18日始発から7日ぶりに14番線の使用を再開した。
 14番線の始発は午前6時41分発の東京行き「のぞみ268号」。11日以降、名古屋駅の新幹線上りホームは2本のうち15番線1本のみしか使えず、15日には最大で32分の遅れが発生したが、通常通りの運行に戻った。
 同社は15日から車両の撤去作業を始め、同日未明に16両編成のうち14〜16号車を名古屋車両所(名古屋市)に移した。16日未明に13号車をクレーンでつり上げ、亀裂が見つかった台車を交換した。その後、1〜13号車の移動に向けた作業を続け、18日未明に名古屋車両所に移して線路を点検した。車両は7日ぶりに撤去された。
 亀裂が見つかった台車は博多総合車両所(福岡県那珂川町)に運ばれ、車両を所有するJR西日本などが原因を調べている。
 問題が起きたのは、11日に運行された博多発東京行き「のぞみ34号」。車内で焦げたような臭いや異音があったが運転を続け、名古屋駅到着後に点検して台車枠の亀裂や焦げたような跡、油漏れが見つかった。国の運輸安全委員会は重大な事故につながる恐れがあったとして新幹線初の重大インシデントに認定した。【三浦研吾】
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新幹線で台車に亀裂発生 4(脱線寸前だった)

台車を調べた結果破断寸前までは会が進行していたことが明らかとなりました。毎日新聞は『亀裂は約44センチにまで広がり、台車枠は破断寸前だった。専門家から「『首の皮一枚』で走らせていたようなもの」と厳しく批判する声が上がった』と状況はきわめて深刻であったと報じました。JR西日本は会見で『「近年の新幹線では台車に亀裂が入ったことはない」と、想定外だったと釈明する一方、今月11日に博多から東京に向かう途中で繰り返し異常が報告されながら、名古屋まで運行したことについては、「点検をしなかったのは大きな課題」などと反省の弁が続いた』としています。「想定外」ですませる事態ではありません。
亀裂について朝日新聞は『亀裂は「側バリ」と呼ばれる台車の両側にある鋼鉄製の外枠で起きていた。側面の亀裂は最上部まであと3センチに迫っており、亀裂の幅は最大で1・3センチだった』と、脱線事故に至らなかったのは「偶然」としかいえない段階でした。
また、車内の職員や乗客が異常を認知しながら、3時間にわたり通常運転を続けた事実について朝日新聞は『岡山駅で乗り込んだ保守担当の社員3人が異音も確認。「次の駅で止めて点検したらどうか」と提案したが、東京にいるJR西の輸送指令の判断でそのまま走り続けた』としており、運転指令など運行当局が現場での判断を無視していた疑念があります。
台車の破断は工学的な部分ですから「安全の問題」、現場が異常を認知しても運転継続は人間の判断ですから「安心の問題」といえます。つまり「安全」と「安心」が共に深刻な事態であったことが分かります。、

本当にヒヤリ…専門家「首の皮一枚だった」
毎日新聞2017年12月19日
https://mainichi.jp/articles/20171220/k00/00m/040/138000c
JR西、記者会見で謝罪も「台車枠は破断寸前」
 「異常を感じたのに走行し続けたことを重く受け止めている」−−。東海道・山陽新幹線「のぞみ」の台車に亀裂が入った新幹線初の重大インシデント。19日、大阪市の本社で記者会見に臨んだJR西日本の吉江則彦副社長らは対応の非を認め謝罪した。しかし亀裂は約44センチにまで広がり、台車枠は破断寸前だった。専門家から「『首の皮一枚』で走らせていたようなもの」と厳しく批判する声が上がった。
 吉江副社長らは会見の冒頭、「極めて重大なインシデントを起こしてしまった」と、深々と頭を下げた。「近年の新幹線では台車に亀裂が入ったことはない」と、想定外だったと釈明する一方、今月11日に博多から東京に向かう途中で繰り返し異常が報告されながら、名古屋まで運行したことについては、「点検をしなかったのは大きな課題」などと反省の弁が続いた。
 報道陣から「なぜ止められなかったのか」と問われると「運転に支障があるほどの状況ではなかった、との認識だった」と答えるのが精いっぱい。車内で異変を確認した車掌や岡山駅で乗り込んだ車両保守担当者と指令とのやりとり、新大阪でJR東海の乗員と交代する際の引き継ぎなどについて、慎重に調べていると説明した。
 2005年に乗客106人が死亡、562人が負傷した福知山線脱線事故を受け、JR西は安全管理体制の見直しを図ってきた。新幹線も、異常があった場合は独自のマニュアルに沿って対応する。危険と感じられる音なら運転士や車掌が直ちに停車させ、すぐに危険が感じられない場合は指令が判断する。今回もこれに従ったが、亀裂は生じていた。会見では「今のルールで、列車を止められなかった」と悔いるように振り返り、マニュアルを見直す方針を示した。
 金沢工業大の永瀬和彦・客員教授(鉄道システム工学)は亀裂について「典型的な金属疲労で今回の運行で初めて発生したものではない。最後は首の皮一枚がかろうじてつながった状態で発見された」と話した。運輸安全委員会の中橋和博委員長は19日の定例記者会見で、「少なくとも異音、異臭がした段階で止めたほうがよかった」とJR西の判断に疑問を呈した。【山口知、根本毅、酒井祥宏】


のぞみの台車亀裂「破断寸前」 JR西、脱線招く恐れも
朝日新聞 2017年12月19日20時21分
https://digital.asahi.com/articles/ASKDM5H97KDMPTIL014.html
 博多発東京行きの新幹線「のぞみ34号」(N700系、16両編成)の台車に亀裂が見つかった問題で、JR西日本は19日、外枠の亀裂の長さは底面のほぼすべての16センチ、側面(17センチ)の大半の14センチに達していたことを明らかにした。脱線など大事故に発展する恐れがある「破断寸前」の状態で、記者会見した鉄道本部長の吉江則彦副社長は「新幹線の安全性に対する信頼を裏切るものであり、深くおわび申し上げます」と謝罪した。
 JR西によると、亀裂は「側バリ」と呼ばれる台車の両側にある鋼鉄製の外枠で起きていた。側面の亀裂は最上部まであと3センチに迫っており、亀裂の幅は最大で1・3センチだった。
 のぞみ34号は最初の停車駅の小倉駅を出た11日午後1時50分ごろに乗務員が異臭に気づき、岡山駅で乗り込んだ保守担当の社員3人が異音も確認。「次の駅で止めて点検したらどうか」と提案したが、東京にいるJR西の輸送指令の判断でそのまま走り続けた。
 新大阪駅で乗務員がJR東海に交代し、JR東海の輸送指令が「念のため」と異臭の確認指示を出したところ、車掌が京都駅を過ぎたところで異臭を報告。名古屋駅で停車し、床下の点検で油漏れや亀裂が見つかった。結果的に異変を承知したまま約3時間にわたって走行した後、名古屋駅で運行中止になり、乗客約1千人は後続列車に乗り換えた。
 JR西は記者会見で「亀裂がどう進展したかは今後の調査になるが、脱線など非常に大きな事故に至った可能性があった」との認識を示した。さらに走行を続けたことについて「途中駅で止めて点検すべきだった。大きな課題だ」と話した。
 同社は今後、異常があった場合は必ず列車を止めて調査することを決め、異臭や異音など複合的な異常が発生した際は直ちに運転を見合わせる判断を社員に徹底する。また、台車に異常が発生したことを車上と線路脇から感知するシステムの導入を検討するという。(波多野大介)


のぞみ台車、破断寸前 脱線ありえた重大事態
毎日新聞2017年12月19日
https://mainichi.jp/articles/20171220/k00/00m/040/136000c
JR西会見 亀裂は台車枠の両側面と底部に長さ44センチ
 東海道・山陽新幹線「のぞみ」に亀裂が見つかった問題で、JR西日本は19日、亀裂は台車枠の両側面と底部に生じ、長さが計約44センチに達していたと発表した。枠は破断寸前で脱線もありえた重大事態で、同社は点検方法を見直し、複数の異音や異臭があれば直ちに運転を見合わせるよう社員教育を徹底するという。
同社によると、台車枠は板厚8ミリのコの字型鋼材を溶接したもので断面の大きさは縦17センチ、横16センチ。鋼材の底面は全て裂け、側面の亀裂はそれぞれ下から約14センチ進み、両側面はあと3センチを残すだけだった。亀裂で台車枠はゆがんだため、モーター回転を車輪に伝える「継ぎ手」がずれ、変色などの異常につながった。
 新幹線の台車では初のケースだが、過去に在来線であった台車の亀裂は溶接部から生じるケースが多く、今回の台車枠底面にも溶接部があった。ただ、同社は「溶接部から亀裂が生じたか調査が必要」としている。また、車両を解体して調べる「全般検査」を今年2月に実施したが、亀裂のあった部分は細かい傷を見つける「探傷検査」の対象ではなく、今後検査の対象に加える。
 一方、のぞみが運行した今月11日、異音などの報告後も約3時間、運転を続けた判断を巡り、岡山駅で乗った保守担当者が「停車し調べた方がいい」との趣旨で点検を提案していたと明らかにした。「担当者と指令とのやりとりなどは大事なポイント。発言の真意や背景を慎重に調べる」と詳細な説明を避けたが、今後は今回のような異音や異臭などが二つ以上確認できた場合、直ちに運転を見合わせて点検するという。
 JR西は19日、大阪市の本社で問題発生後初めて記者会見し、吉江則彦・副社長兼鉄道本部長が「安全性への信頼を裏切るもので深くおわびします」と謝罪した。このトラブルを巡っては、国の運輸安全委員会が新幹線初の重大インシデントとして調査している。【根本毅、山口知】
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2017年12月19日

2017年12月18日のつぶやき


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2017年12月18日

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2017年12月17日

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2017年12月16日

新幹線で台車に亀裂発生3(信頼が揺らぐ)

のぞみ34号が脱線しなかったのは「偶然」かもしれません。朝日新聞によると『台車に亀裂が生じた車両の重量は約40トン。山陽区間を最高時速300キロで走り、前後の台車で1両を支える。工学院大学の曽根悟特任教授(鉄道工学)は走行中に亀裂が生じ、継手が発熱したり、油漏れを引き起こしたりした可能性が高いとみている。「小さな亀裂でも走れば大きくなり、破断につながる。やがて重量を支えられず、高い確率で脱線する」と指摘する』としています。
また、定期検査や当日の目視によっても異常は検出されなかったとされます。そして今回の事故で、台車部分での異常を検出するセンサーがないことが明らかとなりました。具体的には『JR西は今年2月、異常がないことを確認。走行日の目視による検査でも異常はなかった。担当者は「検査に問題はない」と強調するが、この車両には継手部分の異常を運転台に伝えるセンサーはなく、車内で異変を感知しながら原因を突き止めずに走行を続けた』としています。
そして、全ての新幹線車両に対し『国土交通省は15日、新幹線の台車で亀裂が確認されたのは今回が初めてとしたうえで、新幹線を運行するJR5社に約4800の全車両の緊急点検を指示したことを明らかにした』と報じました。日本の技術力と運用の高さを象徴する「新幹線の信頼性」が大きく揺らいでいます。

のぞみ、走行中に「うなり音」 台車に亀裂、揺らぐ信頼

朝日新聞 2017年12月16日
http://digital.asahi.com/articles/photo/AS20171215005341.html
 最高時速300キロで走る新幹線の台車に亀裂が見つかった。放置して走り続ければ脱線など大事故につながりかねない。原因は何なのか。国の運輸安全委員会は新幹線で初めての重大インシデントとして調査を始めた。安全が売りだった「日本ブランド」。信頼失墜を憂える声も漏れる。
「名古屋から先に向かわれるお客様は後続にお乗り換え下さい」。11日午後4時53分、名古屋駅に到着したのぞみ34号の乗客約1千人は次々に列車を降りた。ホームには人があふれ、駅員は対応や案内に追われた。電光掲示板は消え、行き先は「東京」から「回送」になった。
 JR西日本によると、車両は午後1時33分に博多駅を出発。最初の停車駅の小倉駅を出た午後1時50分ごろに乗務員が異臭に気づいた後、さらに岡山駅を過ぎて「うなり音」が確認され、乗客からも異臭の訴えがあったという。
 異変が生じた後、名古屋駅での点検で、台車の亀裂やモーターの回転を車輪に伝える「継手(つぎて)」と呼ばれる部品が焦げたように変色しているのが確認されるまで約3時間。岡山駅では保守担当の社員3人が乗り込み、異音も確認していたが、のぞみ34号は重大事故に発展する恐れを抱えながら東京駅を目指していた。(吉野慶祐)

全車両を緊急点検
 台車に亀裂が生じた車両の重量は約40トン。山陽区間を最高時速300キロで走り、前後の台車で1両を支える。工学院大学の曽根悟特任教授(鉄道工学)は走行中に亀裂が生じ、継手が発熱したり、油漏れを引き起こしたりした可能性が高いとみている。「小さな亀裂でも走れば大きくなり、破断につながる。やがて重量を支えられず、高い確率で脱線する」と指摘する。
 トラブルは過去にもあった。昨年5月に東武東上線の中板橋―大山間(東京都板橋区)で起きた脱線事故は、台車の溶接部分に亀裂が入ったのが原因だった。新幹線でも2010年3月、西明石―新神戸間を走行中ののぞみの台車の中にある歯車箱で亀裂が生じ、車内に白煙が立ちこめた。
 問題の車両について、JR西は今年2月、異常がないことを確認。走行日の目視による検査でも異常はなかった。担当者は「検査に問題はない」と強調するが、この車両には継手部分の異常を運転台に伝えるセンサーはなく、車内で異変を感知しながら原因を突き止めずに走行を続けた。
 曽根氏は「亀裂はできるという前提で、小さいうちに見つけるのが基本。臭いや煙に気づいたら、その段階で手を打つべきだった」と対応に疑問を呈す。
 国土交通省は15日、新幹線の台車で亀裂が確認されたのは今回が初めてとしたうえで、新幹線を運行するJR5社に約4800の全車両の緊急点検を指示したことを明らかにした。石井啓一国交相はこの日、閣議後の記者会見で「新幹線の輸送の安全を確保するうえで重大な事案」と述べた。(波多野大介)
インフラ輸出への影響危惧
 新幹線は東京五輪があった1964年、「夢の超特急」として東京―新大阪間で開業した。それから53年。当初4時間だった同区間の所要時間は2時間22分まで短縮。本数も増え、この区間だけで1日350本以上が、ほぼ狂わない正確なダイヤで走る。
 世界の高速鉄道では、2011年7月に数十人が死亡した中国での追突事故や、13年7月に約80人が死亡したスペインでの脱線事故などが起きている。一方、日本の新幹線は運輸安全委に記録が残る限り、東海道新幹線で15年に起きた乗客の放火による火災を除いて、死者を出した「鉄道事故」はゼロだ。
 高い安全性を武器に、日本は海外への売り込みを強めてきた。安倍晋三首相は先月17日、特別国会の所信表明演説で「インドの広大な大地を日本が誇る新幹線が駆け抜ける。この9月、高速鉄道の建設がスタートした」とトップセールスの成果を強調した。米国やアジアにも働きかけている。
 そこで起きた初の重大インシデント。「50年かけて築いてきた安全神話に傷がつかなければいいが」(国土交通省職員)と、将来的なインフラ輸出への影響を危惧する声も漏れる。
 今年は、神戸製鋼所の検査データ改ざんや日産自動車の検査不正など、日本ブランドの信頼を揺るがす不祥事が続いた。政府は鉄道各社やメーカーなどに安全確保の徹底を求めている。(伊藤嘉孝)
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新幹線で台車に亀裂発生2(安全神話の崩壊)

山陽・東海道新幹線で「のぞみ」が走行中に異常が発生していた問題は、毎日新聞が『半世紀以上にわたって築き上げられた「安全神話」に疑念が生じる異常事態だけに、車両を所有するJR西日本をはじめ関係者らを震撼(しんかん)させている』と報じました。そして、『とりわけ、強度のある台車枠に亀裂が入ったことは、「めったに起きることではない」(国土交通省幹部)と関係者にショックを広げている』としています。そして、『今回の重大インシデントが深刻視されるのは「乗客約1000人を乗せて脱線したかもしれない」という点にある』としています。東海道新幹線は3分間隔で列車を運行しており、もし脱線し対抗列車を巻き込むと空前の大事故になるリスクがあります。
さらに深刻な問題は、JRの異常事態発生に対する対処です。同紙は経過について『小倉駅を出た同1時50分ごろ、7、8号車付近で車内販売員と客室乗務員が「焦げたような臭い」に気付く。さらに福山−岡山駅間で、13号車の乗客が「もやがかかっている」と申し出た。JR西には「異常があった場合は担当者が添乗し状況を把握する」との規定がある。車両保守社員3人は岡山駅で乗り込み、「うなるような音」を確認した。この間、断続的に異臭もあった。しかし、同社は運転を続けた。結局、運行管轄の分岐点となる新大阪駅で交代したJR東海の車掌が異臭を確認。名古屋駅で13号車床下を点検し異常発見につながった』と指摘しています。異常を検知すれば直ちに安全側にシフトさせる「フェール・セーフ」が今回は機能していません。車両の異常が乗務員や車両保守社員に認知されながら通常運転を継続した背景に『ドル箱の新幹線が過密ダイヤの中で誇る「高速・定時運行」を優先させ、緊急点検による遅れなどの混乱を避けた可能性も消えてはいない』としていますが、JRの経営姿勢も徹底的に検証されねばなりません。


のぞみ、台車に亀裂 新幹線、揺らぐ安全 破損の原因不明
毎日新聞 2017年12月16日
https://mainichi.jp/articles/20171216/ddm/003/040/037000c
 東海道・山陽新幹線「のぞみ」の重要部である台車に亀裂が入っていた問題は、半世紀以上にわたって築き上げられた「安全神話」に疑念が生じる異常事態だけに、車両を所有するJR西日本をはじめ関係者らを震撼(しんかん)させている。国の運輸安全委員会は新幹線初の重大インシデントとして、チェック体制や運転を継続していた経緯を調べており、安全管理の徹底を求める声が上がっている。【根本毅、酒井祥宏、横田伸治】
 「走行に関わる部分に異常があり、しかも同時に複数箇所で見つかった」。13日午後、のぞみが止まったままだったJR名古屋駅で、報道陣に囲まれた運輸安全委の寺田和嗣・主管調査官は、極めて深刻な事態だったと改めて強調した。
 異常は16両編成のうち13号車(前から4番目)の台車で見つかった。(1)台車枠の亀裂1カ所(2)モーター回転を車輪に伝える「継ぎ手」に焦げたような黒っぽい変色(3)継ぎ手と車輪の間の「歯車箱」付近に油漏れ−−の三つだ。とりわけ、強度のある台車枠に亀裂が入ったことは、「めったに起きることではない」(国土交通省幹部)と関係者にショックを広げている。
 亀裂が生じて広がれば台車が大きくゆがみ、四つある車輪それぞれに均等にかかっていた重量のバランスが崩れ、荷重の軽くなった車輪はレールから外れる恐れが出てくる。新幹線トラブルは、歯車箱の破損(2010年3月)や、床下カバーの落下で1人がけがをした事故(15年8月)など、以前からあった。ただ、今回の重大インシデントが深刻視されるのは「乗客約1000人を乗せて脱線したかもしれない」という点にある。
 運輸安全委の前身の航空・鉄道事故調査委員会が発足した01年以降、新幹線の脱線は3件あるが、新潟県中越地震(04年)や東日本大震災(11年)、熊本地震(16年)に伴うもので、車両トラブルに起因するものは発生していない。
 今回の異常について、複数の専門家はまず、金属疲労などで起きた亀裂で台車がゆがみ、その影響で継ぎ手の摩擦熱が増し、変色や油漏れにつながったとみている。JR西日本の関係者も「亀裂で車輪の上下動が通常より大きくなり、継ぎ手がショックを吸収しきれなくなったのではないか」とほぼ同様の見方をする一方、「台車枠は十分な強度が確保された鋼鉄製。そう簡単には破損しないはず」と驚く。
 亀裂は衝突などで非常に大きな力がかかれば生じるが、今回は考えにくい。日本大の綱島均教授(鉄道工学)によると、台車枠の金属内部に傷があり、繰り返し力がかかり亀裂となった可能性が挙げられるという。
 最高時速300キロの新幹線は常に強い振動にさらされており、安全運行のため内部に傷が生じた段階でチェックする必要がある。
 JR西は今年2月、台車などを部品に分解してチェックする定期的な「全般検査」を行ったが、亀裂が生じた台車枠外側の「側梁(がわばり)」は通常、探傷検査の対象ではない。ただ、同社新幹線管理本部の広報担当者は「溶接部分など、検査する場所もある。亀裂場所の詳細が確認できていないため、実際に探傷検査を行ったか明確には言えない」と説明している。
 綱島教授は「亀裂の前兆は目視では見つけられず、超音波などによる探傷検査を行うしかない。亀裂の入った部分が検査項目に入っていたかが問題のポイントだ。もし見逃していたなら検査方法を変える必要がある」と指摘する。国交省鉄道局も「今回のトラブルは初めてのケースで、JR西の検査方法も確認する必要がある」としている。

焦げた臭い、もや、異音 3時間、運転やめず

焦げたような臭いや、うなるような音など複数の異常が報告されながら、約3時間も運転を続けた東海道・山陽新幹線。JR西日本は状況把握のため、社内規定に沿って途中から車両保守社員を添乗させたが運転はやめなかった。その詳しい判断理由を同社はまだ明確に説明しておらず、今後その妥当性が問われそうだ。
 亀裂が見つかった今月11日、車両は東京都内で未明に目視検査を受けた。午前8時10分、博多行き「のぞみ15号」として東京駅を出発。博多駅に午後1時10分に到着し、同1時33分、東京行き「のぞみ34号」として発車した。乗客や乗員から異変の報告はなかった。
 しかし、その後、次々と報告が上がる。小倉駅を出た同1時50分ごろ、7、8号車付近で車内販売員と客室乗務員が「焦げたような臭い」に気付く。さらに福山−岡山駅間で、13号車の乗客が「もやがかかっている」と申し出た。
 JR西には「異常があった場合は担当者が添乗し状況を把握する」との規定がある。車両保守社員3人は岡山駅で乗り込み、「うなるような音」を確認した。この間、断続的に異臭もあった。しかし、同社は運転を続けた。結局、運行管轄の分岐点となる新大阪駅で交代したJR東海の車掌が異臭を確認。名古屋駅で13号車床下を点検し異常発見につながった。
 運転継続の判断について、JR西の広報担当者は「保守担当者3人を添乗させて音や臭いを確認し、運行に支障はないと総合的に判断した。現時点で、それ以上でも以下でもない」と述べるにとどまっている。
 ドル箱の新幹線が過密ダイヤの中で誇る「高速・定時運行」を優先させ、緊急点検による遅れなどの混乱を避けた可能性も消えてはいない。鉄道事故に詳しい関西大の安部誠治・社会安全学部長(交通政策論)は「異常を感知したら、すぐに点検すべきだ。なぜ岡山駅や新大阪駅で点検しなかったのか、車掌や指令の判断は適切だったのか、聞き取りをして調べる必要がある」と指摘する。
 運輸安全委は台車をはじめとする車両の状態に加え、異常報告後も運行を続けた経緯を調査するという。


「亀裂は走行中にできた可能性」…運行中止なければ脱線の恐れもあった JR西日本
産経新聞 2017年12月14日
http://www.sankei.com/west/news/171214/wst1712140046-n1.html
 博多発東京行きのぞみ34号の台車で亀裂が見つかり、運輸安全委員会が新幹線で初の重大インシデントと認定した問題で、亀裂は走行中にできたとみられることが14日、JR西日本への取材で分かった。のぞみ34号は途中の名古屋駅で運行を中止したが、そのまま走行していれば、亀裂がさらに拡大し脱線に至った恐れもあったとみられる。
 運輸安全委の鉄道事故調査官は、車両の調査や乗務員らからの聞き取りを始めており、詳しい亀裂ができた状況の分析を進める。
 国土交通省やJR西によると、亀裂は先頭から4両目の13号車の台車から見つかった。また、歯車箱(ギアボックス)付近で油漏れが発見され、モーターの回転を車輪に伝える管も黒く変色していたという。
 亀裂発見前日の10日の目視点検では異常はなく、JR西は「走行中に亀裂ができた」とする見方を強めている。そのまま走行を続けて亀裂の幅が拡大すると、台車枠が破損、車軸を固定できず、脱線していた可能性もあったとみられる。
 のぞみ34号は博多駅を出発した約20分後の小倉駅付近で、乗務員らが最初の異変となる焦げたようなにおいを確認。その後、亀裂のあった13号車の乗客からの「車内にもやがかかっている」とする指摘や異音もあったが運行が続けられた。
 運行の中止が決断されたのは、最初の小倉での異変察知から約3時間後の名古屋駅での床下点検で油漏れが確認された段階だった。


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